召喚士(歴史)

記事名読み
しょうかんし れきし
本項では召喚士のたどってきた歴史について解説する。


召喚士の氷河期
2004年9月14日のバージョンアップ以前は、MPが膨大なだけの「ケアルタンク」をそのまま体現した、ヴァナにおける最下層を地でいく凄まじいジョブであった。シリーズの定番で顔といっても過言でない当ジョブに掛けられた期待度は高く、実装直後におけるカーバンクルの紅玉入手のためのリーチの凄まじい取り合いがそれを物語っているが、次第に明らかになったその実態は惨憺たるものであった。





また、当時のヴァナ後衛不足が蔓延しており、白魔は即釣り
注釈1
前衛が増えたことでパーティーの結成数が増え、さらに競争が激化。漂白された黒魔を募集するサーチコメントもあったほど
、黒魔は開拓されたクフタルの洞門ミミズソロ、赤魔は同時期のバージョンアップで超強化されたが本人達が困惑
注釈2
また、弱体魔法強化リフレシュを念頭に置いた過剰な期待などが重荷となり、「どうせ弱体されるし」と、ソロでの検証に励むなど、むしろ赤魔の数が減少するという異常事態すら発生したという。詳しくは赤魔道士最強伝説の項を参照。
してしまうなど、ジュノ後衛待ちのパーティーで溢れていた。
そうしてとにかくケアルが必要となった結果、膨大なMPを持ちながらカーバンクルとしか契約を結んでいなかった召喚士達は、この「ケアルタンク」の席に座る以外の選択肢はなかった。
某雑誌編集部員による座談会の記事
注釈3
本人は「担当ライターが勝手に書いた」と釈明している。
赤だけかな最悪は】の一部からも、当時の召喚士がどのように思われていたかは明白である
注釈4
この編集員の認識は独善的で効率厨ネ実脳的なものではあるが、ケアル以外にすることがない、ということは事実だった。


こうしたジョブ設計やジョブバランス、ゲーム的背景といった問題を抱え、多くの召喚士サポジョブ白魔道士一択となり、大量のMPをひたすらケアルだけに消費するという苦悩の日々が続いていた。

程なくして、盾としての忍者忍盾が編み出された。詳細は忍盾の項目に譲るが、なんとかしてケアルタンクとしての居場所を確保した召喚士達は、ケアルすらいらないという戦術の転換により、その席さえも失っていった。一部のプレイヤーからは大地の守りヘイスガの有用性から(召喚獣が揃っていれば)誘われることも極めて稀にあったが、大多数の召喚士ジュノで玉出し放置ソロ経験値を失うかのどちらかに属していた。

そのボンクラっぷりから人口が少なく、人口が少ないゆえに他ジョブからの理解も乏しく、理解が乏しいゆえにパーティーに誘われないという負のスパイラルに飲み込まれた召喚士達は、召喚PTという新戦術を編み出すものの、そもそもそれだけのレベルに到達した召喚士がほとんどいないというジレンマにも悩まされ続けた
注釈5
ちなみに召喚PT自体は当時のレベリング効率から見て旨い部類に入っていた。ただ、他のPTと競合したり、共存した際に召喚獣6体で処理が重くなるという苦情も寄せられたケースもあったという。


余談だが、この氷河期に召喚士として過ごした者同士、顔見知りとなった後にフレンドとなったり、意気投合して召喚LSを発足させたりする例も少なからずあったという。
ジョブとしての存在感の強まり
召喚獣関連の追加
Lv60以上のジョブがなければまず取れなかった神獣も、Lv20で修得可能なクエスト「○の試練・改」が実装される。その後、戦術もほぼ確立された現在では、高レベルのジョブを持たない召喚士Lv20前後から様々な神獣と契約をすることは難しい事ではなくなった。

Lv向けの試練・改が追加された一方で、高Lv向けの召喚士には新たな召喚獣 フェンリルが追加された。ただしフェンリルを取得する為には、Lv75以上のパーティでもあっさり全滅できるほど難易度が高いため、高Lvジョブを持っていない人は契約していない場合が多い。フェンリル履行は低レベルからでも使えるものがあるため、フェンリルが無いと誘われ負けしてしまうこともある。

さらに、2005年12月13日のバージョンアップによりディアボロスが追加される。こちらはフェンリルと比べると、やや存在意義が薄い感じがするが、HNM等に活躍できる召喚獣として認知されている他、神獣の加護によりリフレシュの効果を得ることも出来る。しかし、取得にはプロマシアミッションの進行と、フェンリル以上に厳選したパーティが必要である。

一方、召喚獣の維持コストについては、召喚獣を出しっぱなしにするシチュエーションを増やしたいという、多くの召喚士の願いが完全に満たされるにはいたっていないが、カーバンクルミトンエボカーリング、各種属性杖など、召喚獣維持コストを引き下げる装備品が次々に導入され、神獣の加護の追加など、ある程度の改善がみられている。

追加ディスクのアビセアエリアで入手できるAF3の胴、手、足に召喚維持費マイナスのプロパティが付いており、頭にはリフレシュが付くが、こちらも誰でも容易に取得できるわけではない。

アビリティ面での追加、変更
アビリティ面では、契約の履行技の見直しなどが徐々に行われていたが、とりわけLv70で使えるようになる強力な履行技(いわゆるレベル70履行)の導入は大きな話題となり、フェンリルディアボロスの存在とあいまって、ジョブとしての華やぎも出てきた感がある。70履行実装当初は、パーティ組むのがアホらしくなるほど強くなったなどという科白まで飛び出したほどだったが、その後修正された。とはいえ相手に2000ダメでていたのが1500ダメになった程度で、他のジョブから見れば神装備にしないと出せないようなダメージを、一分毎に出せるのはうらやましい限り。

さらに、2004年9月14日のバージョンアップにより、履行連携属性MB判定が付き、履行再使用時間が一分という制約があるものの、召喚獣を利用してMB連携両方に参加することが可能となり、同時に命中率ダメージ強化された。サポ白サポ赤によるサブヒーラーという微妙な立場は変わらないが、以前よりはパーティ内での立ち回りにおける選択肢が広まったと言える。

そして、2009年11月10日のバージョンアップによる「神獣の加護」が追加され、召喚士Bufferとしての役割も得ることとなった。

禁断の地アビセアが導入されてしばらくすると、アートマ強化ペットにも及ぶことが判明。
実装されたアビセアNM前衛にとって極悪な範囲攻撃を持つことが多く、召喚獣が沈んでも再召喚で対応でき、低ヘイトで高ダメージを連発できる召喚士は歓迎されるようになった。(アートマの組み合わせによっては2000を越えるダメージ履行ごとに打ち込める。)

ナイトタゲ固定、その間に前衛弱点をつき、削り召喚獣というパターンが多い。

アビセア乱獲にて短期間でレべリングが可能となった今、NM討伐のために召喚士を育てる冒険者も少なくはないであろう。
乱獲で育てると召喚魔法スキルが追いつかないのだが、桁違いのアートマの能力により、十分NMには対応できる。

と、言う輝かしい時期もあったが、アビセア弱点が解明されてくると黄色弱点を突けない召喚士PTの席は無く、レベルキャップ90開放や様々なアートマの恩恵でわざわざ召喚士削りを当てにする必要がなくなってきた。

最近における召喚士の悲しき事情
昔からソロの能力は高い方で、MP残量さえ気をつければ丁度程度まで狩れるほか、限られた状況においては「とてもとても強そうだ」の敵まで狩ることが出来る。召喚獣と一緒に殴り、維持費MPスピリットテーカーで補うという準永久機関狩りにおいては、連戦もでき召喚獣の性能が良く引き出されているといえる。しかし、範囲攻撃が少なく召喚獣が沈まない敵が前提で、スピリットテーカーも通常はLv66以上まで使用できない。ソロメリポ稼ぎも時給が良いとは言えず、素材狩り程度にしか能力が発揮されていないという実状である。シグネット強化により、火力のある前衛ソロで敵をかなり倒しやすくなったのに対し、ペットはそのボーナスを受けられない仕様のため、維持費により連戦できない召喚士ソロ能力が疑問視されるようになってしまった。

以前は維持費を0にした上でカーバンクルをひたすら召喚しぶつけまくるという、カー君ミサイルを用いてLumber Jackなどを数時間かけて倒すという事もできたが、HNMハイパー化する仕様が追加されたためNM相手には使いづらい戦法となってしまった。

召喚士レベリングPTにおいて、その性質上誘われやすいジョブとは言い難い。現状の仕様では全ジョブ中最もレベリングPT攻撃面において活躍はほぼできないからだ。レベリングの対象となる「とて」「とてとて」クラスの相手に対し、召喚獣の矛能力というのは他の前衛を大きく下回る。また「召喚中はヒーリングができない」という事も大きく響いてくる。たとえリフレシュバラードを貰って常時召喚ができたとしても、履行で大幅に減ったMPを立ちっぱなしで回復することは難しい。
とはいえ、最近はエレメントサイフォンLv50~)や神獣の加護(Lv55~)の導入、学者机上演習サポ学でも使える(Lv70~)ことなどから、比較的MPに縛られることはなくなってきた。
しかしながらそれらが使えるレベルまではやはり攻撃履行は期待できず、召喚士の多くはサポを白やサポ学HP回復状態異常回復担当(もしくはその補助)をする事が多くなる
注釈6
だからといって履行を使わないのではただのケアルタンクになってしまう。
燃費は良いとはいえないが数々の「補助履行」を用い、ここぞと言うときに前衛をサポートすると非常に喜ばれるであろう。但し1分縛りが重くのしかかる為、この方法を実践するには経験がものを言う。特に各種アビリティを習得した時点からは中の人の腕次第でPTに多大な貢献ができるようになってくる。
灰汁の強いこのジョブでいかにPTに貢献できるかが召喚士レベル上げの最大の課題となっている。

その他、一部のBFや一部HNMラミア13号討伐作戦などのアサルトでは召喚士が有効な場面もある。だが、履行による瞬発力のあるダメージという役柄では黒魔道士と被り、連発可能な青魔道士に劣る。現在では、集団でペットをぶつけるというパターンや、本体ヘイトの発生が少ないことを活かした長期戦でのアタッカーとしての役割が多い。特に数十分から数時間に及ぶような戦闘の場合では、累積ヘイトで最終的にはタゲを拾ってしまいがちな黒魔道士と比べても有利な点も多い。

2006年10月19日のバージョンアップ攻撃履行回復履行が分割され、リキャストの縛りが若干ながら改善されることとなった。

召喚士に関して、以下の変更が行われました。
ペットコマンド契約の履行」が以下の2つのペットコマンドに分割されました。

契約の履行:幻術(使用間隔:1分)
召喚獣に特殊攻撃を行うように指示する。

契約の履行:験術(使用間隔:1分)
召喚獣に特殊補助技を行うように指示する。

召喚士が待ち望んでいた召喚獣ごとの履行分割とまではいかないが、履行リキャスト縛りが若干ながら改善された。また、召喚魔法スキルレベルキャップを超えている場合、履行へのボーナスが付くようになった。攻撃履行では命中にボーナス。補助履行ではキャップを超えたスキル1につき、本来の効果時間の1/30長くなる。たとえば効果時間1分30秒のヘイスガスキル+30で3分になる。
履行による召喚魔法スキルアップなど、遅まきながらのテコ入れが入ったことで今後の動向にも光明が見えたとの声もある。

2010年代後半から短期決戦最強ジョブ
アイテムレベル時代に入り、2013年末にアストラルパッセージ、2014年に99履行が導入されたことで、召喚士は段々と変化を遂げていく。
特に2017年頃からは、充実した装備+フル支援+アストラルフロウアストラルパッセージを利用し、当時最強クラスのNMであるシャーでさえ、十分な装備召喚3人(+盾風コ)で60秒ほどで倒してしまうような、短期決戦最強ジョブと化した。
30秒間という短期において、召喚士を超えるダメージソースは存在しない。
(2020年になってもパッセ戦術以外でシャーを倒すには莫大な手間がかかる)

以降はパッセ戦術アンバスケード他)の流行もあり、以前とは比べ物にならない重要ジョブと化している。

また、契約の履行:幻術リキャストが20秒を切るようになり、格下おなつよならイフリートフレイムクラッシュおなつよ格上NMにはラムウボルトストライクが効果的なので、MPが続く限り、20秒間隔で前衛WSクラスのダメージを稼げるようになっている。

とは言っても、レベル99にするだけでこのような性能は得られず、十分な装備ニルヴァーナが最も有効だが、ワスでもかなりの効果は得られる)とジョブポイントギフト)が必要であるが、これはどのジョブにおいても言えることである。

これらの変化により、一度パッセ戦術を実行できるまで強化すると、アンバスケードを含めて活用の機会が多いジョブとなった。

また、ケット・シーミュインララバイによるTPリセット必中であるため、これを使い続けることにより敵の特殊技を完封する戦術も広く使われた。これはパッセによる短期決戦のみならず、2人の召喚士リキャスト毎に交互に使うだけでも抑え込むことが出来るため応用の範囲が広い。さらに必中であるためサポ召で使われる事もある。ただし、敵が強力なリゲインを持つ場合などは効力にも限界がある。

しかしこれらの戦法にも対策を取られ始め、ミュインララバイには2018年の2月頃から、履行の連続ヒットに対しては2019年の7月頃から、以降に追加されたコンテンツではほぼ全てのNMに、大幅にカットする耐性が付与されている。
不具合
過去バージョンアップの度に不具合が発生するケースが多く、しかも直る気配がないという扱いを受けているため、不具合報告や改善要求の数が少ないと言われている。
例えば、召喚士が導入されて以来ずっと言われている、タイタンロックスローメガリススローダメージが少なすぎるというバグは2006年4月20日のバージョンアップまで放置され、ラムウサンダースパーク使用時のモーションの不具合・フェンリルルナーロアが成功した場合にログが表示されずに何が消えたのか分からない不具合(ミスした場合はログに出る)・ガルーダエアロIIのみエフェクトエアロガIIになっている不具合(ガルーダ以外の召喚獣精霊魔法II系履行エフェクトは正常)にいたっては現在もなお修正されていない。
調整・変更
関連項目
召喚士】【契約の履行】【ジラートの幻影】【バージョンアップ

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