イビルウェポン(いびるうぇぽん/Evil Weapon)
通常のイビルウェポン族 編
2002年5月16日のサービス開始と同時に実装された*1。名前が長いので専ら通称の「ウェポン」「ポン」「海老」*2等で通じることが多い。

設定 編
イビルウェポンは、特殊なエネルギーを得て邪悪な意思を宿すに至った武器であり、新たな血を求めるために、念動能力を持つ地霊にとりつき、意のままに操っている*3。ヴァナ・ディール各地に露出する、巨大な骨状の構造物(クリスタルライン)付近に生息しており、通常は生息域を離れることはないため、クリスタルラインから特殊なエネルギーを受けて生きているのではないかと推測されている。
そのほかの生息地も、ロ・メーヴ、ル・アビタウ神殿・ヴェ・ルガノン宮殿・フェ・インと骨状構造物に関連の深いエリアや、ホルトト遺跡・ガルレージュ要塞と魔法に縁の深いエリアばかりである。
なお、アトルガン・アビセア・アドゥリン・星唄エリア等の近隣または異世界にも存在していないどころか、過去世界であるアルタナエリアでも見かけることすら出来ないことから、珍しいほど純粋な、現代のヴァナ・ディールのクリスタルラインのみに関係を持つモンスターであると言えよう。
→ヴァナ・ディール通信 vol.5 アルタナの神兵攻略特集号 (エンターブレインムック)の開発者インタビューによると、イビルウェポンは闇の力が大きく台頭している20年前の世界では息を潜めてひっそりと過ごしているだけで存在していないわけではなく、闇の力が薄まり、クリスタルラインのエネルギーとの均衡が取れている現代では表に出てきているとのこと。
外見はその名の通り、頭上に武器が浮遊しており、噛みつきなどのほかこの武器を繰り出して攻撃してくるが、実はこの武器の方が本体である。なんらかの原因により意思を持った武器が念動力を持つ霊に取り付いて操っているという設定。何故、念動力を持つ霊があの姿をしているのか、謎も多い。また一般的には本体が剣の物が多いが中には斧や両手鎌、はたまた三種類の本体(武器)を持つタイプ等も確認されている。また、PS2β時代には、剣と盾を浮遊させた、Invisible Fighterという個体もいたが、全て武器に統一された様である。
なお、地霊がおらず、武器や盾のみのモンスターもイビルウェポン族と呼ばれる模様(後述)。
特徴 編
なお、ロ・メーヴなど一部の地域の個体は聴覚感知でリンクする。聴覚感知範囲は狭い模様。
基本的にドロップするのは風のクリスタルのみ。場所によってはスクロールやクエストアイテムを落とすこともあるが、狩場に選んだ場所が何も落とさない場所でかつ獣人支配であった場合、クリスタルすら落とさなくなるため、2時間ほどレベル上げを楽しんだあとにマイバッグを覗いても戦利品がない場合もある。
赤魔道士タイプは獣人族の魔道士タイプと同様に、プロテス、シェル、リジェネといった強化魔法を周囲に存在する同族にも使用する。そのため、戦士タイプであっても強化魔法が掛かっていることがある。
また、ブリンクを自身にかけているため、絡まれた時やリンクしてきた時に咄嗟に寝かそうとしても幻影に阻まれることがある。
特殊技 編
名称 | 種類 | 範囲 | 効果 | 空蝉 | 備考 |
怒りの一撃 | 物理 | 近接単体 | 物理ダメージ(強) | 1枚 | ラーニング可 |
怒りの旋風 | 物理 | 自身中心範囲 | 物理ダメージ+スタン | 複数 | ラーニング可 |
憤怒の一撃 | 物理 | 近接単体 | 物理ダメージ(強大) | ||
憤りの呪言 | 弱体 | 自身中心範囲 | 能力値吸収 | ||
怒りの連撃 | 物理 | 近接単体 | 物理ダメージ | 複数 |
種類こそ少ないものの、単体に大ダメージの怒りの一撃、比較的広い範囲内の敵に少なくないダメージを与え空蝉を複数ひっぺがす上にスタンまでついてくる怒りの旋風、ともにまともに食らえば非常に厄介。
幸いどちらも発動までの溜めが長いので、怒りの一撃は盾役が怒りの一撃避けを行うことで、怒りの旋風はスタンで潰す或いは物理攻撃であるが故にフラッシュでほぼ無効化することができる。なお、怒りの旋風は発動モーションを見てからとんずらで戦線離脱しても、スタン等で止めない限り100%攻撃を受けるため、(範囲は有限だが)射程は事実上無限に設定されていると思っても良いだろう*4。
その遍歴 編
かつては、特殊技が怒りの一撃のみであったため、怒りの一撃避けで被ダメージを低く抑えることの出来る敵として、レベル上げで大人気の相手であった。ソロムグ原野・ロランベリー耕地・バタリア丘陵に生息するウェポン族はレベル30前後、ガルレージュ要塞地下に生息するウェポン族はレベル55前後で狩るのに手頃な敵として、連日多くの冒険者に狩られていた。しかし2003年4月15日のバージョンアップにて通常個体にも怒りの旋風が追加。また、当初怒りの旋風は空蝉を1枚消費するだけで完全回避できていたものが、2004年9月14日のバージョンアップからは枚数ごとに回避判定が行われるように強化される。
この修正により、レベル上げの相手としてウェポン族の人気は低下し、特にジュノ周辺での30前後でのエビ狩りは全くと言っていいほど行われなくなった。
それでもジラート・プロマシア時代はレベルキャップ付近ではロ・メーヴとル・アビタウ神殿という共に許容パーティー数の多い狩場に大量に生息していたため、レベル上げの対象としてメジャーだったのだが、こちらもアトルガンエリアの実装によって高効率の狩り場が開拓されたため、廃れてしまった。
これによってウェポンで経験値稼ぎ、という行為自体がほぼ完全になくなってしまっていたが、2009年4月9日のバージョンアップにおいてフィールド・オブ・ヴァラーの適用エリアが拡大された事により、ロ・メーヴの個体についてはエリア境界も近く75でも経験値が入ることから、少人数でのちょっとした狩りの相手として選ばれている事もあるようだ。
また、さらに下って2011年5月10日のバージョンアップでグラウンド・オブ・ヴァラーが実装されてからは、フェ・インやガルレージュ要塞、内ホルトト遺跡等に生息する個体が自主訓練の対象に指定され、特にフェ・インとガルレージュ要塞はレベル90から見ても「楽な相手だ」と表示されながら、内部レベル的には60前後と幅広いレベル帯のジョブで狩ることのできる強さとなっており、メイジャンの試練関連も含め手頃な獲物として一部で認知されている。
なお、ジュノ付近でこのモンスターを狩るのが広く一般的だった時代からのプレイヤーには「海老」で通用するが、狩場とし