アンティカ

記事名読み
あんてぃか/Antica
モンスターの一種。獣人類アンティカ族2003年4月15日のバージョンアップ実装された。
種族名は、その容姿のモデルである蟻(Ant)と呼称のモデルである古代ローマ(Roma antiqua)が基になっていると思われる。
かつてのガルカクゾッツ諸島に帝国を築く、外骨格型の獣人
彼らは、生まれながらにして、感情に左右されず、死をも恐れずに戦うことができ、理想的な軍事社会を形成している。

ファイナルファンタジーXI 公式設定資料集 ~Life in Vana'diel~より抜粋)

アンティカ
ジラートの幻影で追加された、ゼプウェル島に拠点を置くアリのような獣人
アルテパ砂漠流砂洞にはかつてガルカの都市があったが、これを滅ぼしたのがアンティカであるとされる。ガルカ達は故郷を失い、クォン大陸へと追われ、多くがその戦いの犠牲になったという。

ガルカがアルテパの戦いでアンティカに大敗した理由のひとつに、彼らが声を発しないため、知能が低いと侮っていたことが挙げられている。だが実は、彼らは頸部の外骨格を摩擦して音を発し、その強弱と間の取り方で信号を伝達しあうことで意思疎通を行っていた。現実世界モールス信号のようなものであるという。
ちなみにゴブリンの商人は、シフートと呼ばれる特殊な器具でこの音を再現し、彼らとの取引に成功している。この機構は後にオートマトンに命令を伝えるストリンガーにも応用されている。

彼らは生まれながらにして既に戦士であり、全体主義を究極まで突き詰めた非情の兵隊である。ひとりひとりに個人という概念は許されず、孵化する前からすでに仕事や階級、あるいは識別番号が決まっており、生後数ヶ月で一人前となったあとは、集団における役割に従事することになるのだ。
またアンティカには剣闘士なる立場が存在する。これは自他問わない死を目的として、アンティカ同士で闘技会と呼ばれる一対一の闘争を行っている。敗者、すなわち死者は防具素材や食料となり、勝者もまた次なる闘技会を待つこととなる。ちなみにこれは剣闘士だけのことではなく、外で死亡したアンティカも回収されれば同じ顛末を辿ることになるらしい。

かように個々という言葉が当てはまらないアンティカではあるが、ごく少数例として修道士ジョゼアーノが巡歴で彼らの地に足を踏み入れたときの報告が挙げられる。それによれば、彼らのうち件の剣闘士
注釈1
そのアンティカはセクトル(追撃闘士)2734と名乗っていた。テメナスアンティカに比べてもその数字は遥かに大きいが、その理由は不明。ちなみにローマ数字で書くとMMDCCXXXIVと言う長大なものになってしまう。なお、英語版のトリビューンでもアラビア数字で記載されている。
という立場にあったひとりと接触を果たしたが、そのアンティカはジョゼアーノの言葉を理解しようとし、あまつさえ最期は闘技会で相手にとどめをさすことに躊躇を覚えたように見えたというのだ。
ただしこの報告には多分にジョゼアーノの私見も含まれており、どの程度一般化できるかはわからない。

なお彼らは戦時には蛹状態の予備兵を復帰させ、100倍近くまで兵力を増強すると言われる。
また、中の国ではゼプウェル島にのみ生息する辺境獣人というイメージのアンティカだが、南洋に浮かぶオルジリア大陸、その中央砂漠地帯にも相当数のアンティカ族が存在し、ミスラ本国ガ・ナボ大王国)との勢力争いを続けているとされている事からも、ヴァナ・ディール世界全体で見れば、オークに次ぐかそれ以上の勢力の獣人と言えるのかもしれない。

ジョブにもよるが全体的に種族として防御力が高く、ナイトともなると一筋縄ではいかない堅さを持つ。
後述する厄介な特殊技の存在もあり、出来るだけ相手にしたくない敵ではあるが、かつてはLv40台後半から50台前半にかけてのレベル上げの混雑回避としてわりとメジャーな獲物であった。
厄介な状態異常もプレイスキルを磨く手段の一環としては悪くないものであり、トラなどに代表されるスパルタ的な獲物として一部のプレイヤーからは好まれていたようだ。
今ではもっと楽に稼げる獲物が多数追加されてしまったため、レベリングの相手として選ばれることはほとんどなくなってしまった。

分解ダークインゴットを得られるアンティカの肩甲の他、銅鉱鉄鉱ミスリル鉱黒鉄鉱とレベルに応じてドロップする鉱石の質が上がり、NMだと高額のギルアダマン鉱を落とす。素材狩りの獲物として獣人類の中ではメジャーな相手。
名称範囲効果備考
砂塵自身中心範囲暗闇(-25)
妨害音波自身中心範囲静寂TP:効果範囲修正
サンドヴェール敵自身回避率アップ(+35未満)
サンドシールド敵自身防御力アップ(+50%)
磁鉄粉前方範囲属性ブレスダメージ
+強ヘヴィ
ラーニング可能
ショルダースラム近接単体物理ダメージ
ノックバック
砂の呪縛自身中心範囲属性ブレスダメージ(微)
石化
ヘイトリセット
スパイクボール遠隔単体物理ダメージ
猛毒
サンドシュラウド自身回避率アップアンバスケードなど一部個体のみ使用
砂岩嵐範囲暗闇
ソーンボール遠隔単体麻痺
フェタリングタックル近接単体ダメージノックバック

状態異常を伴う技が多く、特に静寂効果の妨害音波はかなりの広範囲に及ぶため、対策を用意しておかなければ戦況を左右しかねない。これをレジストすることはできず、たとえどんなにレベル差があっても確実に食らう。レジストサイレス及びレジストサイレスの効果のある装備品を身に付けている場合は抵抗できる可能性がある。
また磁鉄粉ブレスに属するため、戦闘序盤に使われると思いがけないダメージを受けることがある。
他にもサンドヴェールサンドシールドによる自己強化や、砂の呪縛によるヘイトリセットなど非常に隙の無いラインナップになっており、あまり好んで狩ろうとする人はいないだろう。

なお、自己強化、敵弱体技が多いため、対処手段があると格段に相手をするのが楽になる。ディスペルアーマーブレイクアシッドボルトではサンドシールドを解除できない)、やまびこ薬辺りは必携とも言えるが、準備と腕が揃っているなら対処は可能だ。
アンティカの呼称
アンティカの呼称は、「Antican Xxxxx」という形式になっている。

古代ローマの兵制などをモデルにしているようで、Xxxxxの部分には古代ローマにおける軍団内の地位・兵種(Centurio<百人隊長>、Princeps<重装歩兵・中衛>など)や各種剣闘士の名(Hoplomachus<重装の剣闘士>、Essedarius<戦車乗りの剣闘士>、Retiarius<網使いの剣闘士>など)を表すラテン語が入る。また、高レベルのアンティカの一部には、高位の官職名(Legatus<総督>、Aedilis<按察官>、Praetor<法務官>)が使用されている。

また一部NMの呼称についてはこれらのラテン語のあとにローマ数字が並び、「Centurio X-I」のようになる。
最初の数字が所属部隊を、後の数字が識別番号を表している。

テメナス北塔にはPraetorian Guardと呼ばれるアンティカが出現する。名称からAntican Praetor直下の親衛隊と思われるが、何故そんな所にいるのかは不明。番号も他のアンティカ族と比べて極端に大きく、LXXIII=73、CXLVIII=148、CCXX=220、CCCXI=311となっている。現代の軍制のアンティカと異なり、所属メンバーが全部続き番号で振られていたのだろうか。
クゾッツリージョンでの遠征軍において、コントアンティカ(Contantica)と称するモンスターの一団が出現するが、外見や特殊技に変化は見られない。
Contが何の略であるかは謎である。
アンティカ族NM
名称ジョブレベル出現エリア備考
Decurio I-IIIナイト東アルテパ砂漠竜騎士AF1NM
Princeps IV-XLVナイト流砂洞BM8-1「流砂の鎖」関連NM
Triarius IV-XIV黒魔道士流砂洞BM8-1「流砂の鎖」関連NM
Centurio IV-VII戦士流砂洞BM8-1「流砂の鎖」関連NM
Antican Tribunus狩人流砂洞ファラオボウ」をドロップ
Triarius X-XV戦士流砂洞ペンドラゴンアクス」をドロップ
Centurio XII-I狩人Lv56東アルテパ砂漠イントルダーピアス」をドロップ
Centurio X-I黒魔道士Lv56~Lv58流砂洞シャーマンクローク」をドロップ
Sagittarius X-XIII狩人Lv57~Lv58流砂洞ロクスリーボウ」をドロップ
Tribunus VII-I戦士Lv60~Lv62流砂洞タンギ」をドロップ
Antican Proconsul黒魔道士Lv65流砂洞ストンガIII」「ストーンIV」をドロップ
Antican Magister戦士Lv66流砂洞アルカナベーン」をドロップ
Antican PraefectusナイトLv65流砂洞セイブザクイーン」をドロップ
Hastatus XI-XIIシーフLv72流砂洞シフートの調律輪」をドロップ
Proconsul XIIナイトLv72流砂洞ダインスレイフ」をドロップ
Antican Praetor黒魔道士Lv72~Lv74流砂洞ストンガIII」「ストーンIV」をドロップ
Antican LegatusナイトLv72~Lv74流砂洞カンパニーソード」をドロップ
Antican Consul戦士Lv75流砂洞バーサーカーアクス」をドロップ
余談
所謂リアルにおけるアリな彼ら(リアルに倣うなら働きアリ・兵隊アリは全てメスなので彼女ら?)であるが、ここで誰もがふと考えるであろうことがある。女王アリの存在である。「執政官」「副将」等古代ローマ帝政を意識したであろう職種名のNM達はいるが、肝心のアンティカの帝国を総べているであろう「皇帝(女帝)」にあたる存在はいない。ジラートの幻影でのアンティカ族実装からHNMとしていずれ出てくるのではと言われ続けて幾年月。影も形も無い日々が続いている。

もしかしたらこれまたリアルの女王アリのように、産卵のために極めて肥大した腹部で身動きできず、なおかつか弱いため、冒険者の前に姿を現さないのかもしれない。
関連項目
モンスター】【獣人】【第11軍団独立支隊
外部リンク

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