ガ・ナボ大王国

記事名読み
が・なぼだいおうこく/Gha Naboh Matriarchate
ヴァナ・ディールの一種族ミスラ本国
ミンダルシア大陸から南洋を渡ったはるか南方。オルジリア大陸と周辺の島々を領する、大国。首都は大都ヨー(Yhoh)。
女王が統治する下で多数の部族が存在する王国であり、独自のアニミズム
注釈1
精霊信仰のこと。自然と一体となっているような独自の呪術体系が存在すると思われ、イギラ装束などはこのガ・ナボ大王国からもたらされたものである。
や掟が存在している。公式設定資料集などでもその存在は示唆されていたが、いずれも呼称は「南の国」となっていた。ウィンダス連邦とは有史以来浅からぬ関係でもあり、その事からミンダルシア大陸エルシモ島よりも更に南方に存在する大陸ではないかと推測されていた。またウィンダス連邦で交わされている言語のうち南方系共通語として「エルンサ語群」というものが存在しているので何か関係があるものと見られていた。

2008年5月に発売されたファイナルファンタジーXI 電撃の旅団 編 ヴァナ・ディール公式ワールドガイド アルタナの神兵編 において、これまで詳細が語られていなかった各地方の国家についての公式設定が公表されたことにより、ガ・ナボ大王国の名は(恐らく)初めて明らかになった。

ちなみに英語版での名称である「Matriarchate」とは「女系を通じて称号が受け継がれる、社会組織の一形式」と言う意味であり、日本語の「大王国」よりミスラ本国がかなり徹底した女系社会である事が示唆されている。
本格的にウィンダス連邦との関わりが深まったのはC.E.599に時の神子であったセポリリがガ・ナボ大王国に使節を派遣したことに端を発するだろう。その7年後にガ・ナボ大王国との技術提携により骨工ギルドが誕生した。更に、C.E.697ガ・ナボで大規模な獣人との戦争が発生した折に元老院が出兵を決定、戦闘魔導団2個師団を派遣し両国の親交は深まってゆく。

また、ミスラ側は非常に好戦的なことは周知の通りだがタルタル族の気質からもそれがウィンダス連邦の常なる頭痛の種になっていたようだ。ミスラ猟師の急増による革製品の価格破壊から革工ギルドは設置され
注釈2
C.E.867閉鎖。
ミスラ漁師の進出に伴い領海問題が表面化し漁師ギルドが設置されるに至り、ミスラ海賊団に悩まされてはC.E.769についにミスラ海兵隊
注釈3
連邦の船は襲わないと言う条件で多額の報酬海賊を雇い、海兵隊として登録させ内に取り込んでしまうというもの。
を設立すると言う大胆な(弱腰な)法案が可決されるに至る。元々このように狩猟に優れる民族であり、タルタル族は凡そ持ち合わせてはいなかった独特の掟やアニミズムが存在するガ・ナボからもたらされた恩恵と言うものも多く、奇妙な相互関係は今もなお続いている。

プロマシアミッションに於いては、罪狩りのミスラ達がこのガ・ナボから派遣されてきたのも記憶に新しい。

Shikaree Z:いいか、おまえたちは
 私の苦悩を引き継ぐことは許さん。
 おまえたちの役目は、我らが本国を守ること。
 決して忘れてはならない。

三カ国合同調査隊、そしてクリスタル戦争
北の不毛の地は殆ど未踏の地であり、C.E.854、バストゥークの提唱から三カ国での合同調査が行われた。この際、ウィンダスからはヨー・ラブンタも参加していた。この三カ国合同調査隊は秘石調査隊とも言われ、翌年に隊員の二名が北の地で消息を絶つまでに様々な調査が行われていた模様。その後帰国した各々は北の地にて何らかの情報を掴んでおり、全員が程なくして謎の死を遂げる。ヨー・ラブンタ魔晶石のかけらをガ・ナボ大王国に持ち帰っており、それを用いて光の弓を作った。その威力は凄まじいものであったという。しかし、それは同時に禍々しき力も併せ持ち、ヨー・ラブンタの属する火の部族では大きな被害がもたらされ族長は「罪」を負うこととなる。ヨー・ラブンタはその直後に謎の死を遂げ、真実は闇に埋もれる。歴史は着実に進行していった。

C.E.861、闇の王人間諸国に対して宣戦を布告。翌4月獣人混成軍はノルバレンに進軍し、ここにクリスタル戦争が勃発。開戦か、和平か、宣戦布告を保留し足並みの揃わぬタルタル族に反してミスラ達の対応は素早かった。同5月にはミスラ海兵隊は独自に兵を急募し、ミスラ傭兵隊と改称・再結成する。戦いは間近に迫っていたのだ。7月、既に闇の王の支配下になっていたヤグード教団は大群を率いて聖都に進軍。辛うじて撃退するも甚大な被害を被る。もはや戦いは避けられず、元老院はついにガ・ナボに使節を派遣し援兵を請うた
注釈4
ちなみにアルタナミッションの中でガ・ナボ側はいざと言う時には星の神子(玉体)の亡命を受け入れる準備があるとウィンダス側に伝えている。ただしロベルアクベルはその真意は星の神子を自国の安全を保障するための担保にするつもりだろうと睨んでいた。
。そこから嵐のように歴史は動き、ル・ルデ会談を経て反目しあう各国はついにアルタナ連合軍を結成、カラハバルハの決死の聖都防衛、多国籍軍精鋭「ハイドラ戦隊」、そしてガ・ナボより大量の援兵が派兵されジュノ攻防戦ザルカバード会戦を決定的な勝利で収め歴史は人類の勝利へと着実に流れていった。
C.E.863、終にズヴァール城は陥落。闇の王は封印される。

時を同じくして、ミスラ傭兵団オズトロヤ城を陥落させ現人神ヅェー・シシュは行方不明となり、教団は崩壊する。このガ・ナボミスラミスラ傭兵団の多大な功績に、元老院森の区ミスラ自治区に認定、現在に至る。だが、このような表向きに知られている歴史だけでは語れない30年来の悲劇は未だガ・ナボ大王国ウィンダス連邦に暗い影を落としているのもまた事実である。世は冒険者の時代となり、もしかしたら闇に埋もれた真実を知る機会があるかもしれない。
関連項目
火の部族】【光の弓】【オルジリア大陸】【南の国
外部リンク
ファイナルファンタジーXI 公式設定資料集 ~Life in Vana'diel~
ファイナルファンタジーXI 電撃の旅団 編 ヴァナ・ディール公式ワールドガイド アルタナの神兵編
Vana'diel Tribune II No.15「不屈の女傑 ジャコ・ワーコンダロ」(文末に「南方のミスラ本国」と言う記述が確認できる。)

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