サハギン(さはぎん/Sahagin)
モンスターの一種。過去のファイナルファンタジーシリーズに登場したモンスター。
ジラートの幻影から追加され、エルシモ島に棲息する。獣人類サハギン族。マムージャ蕃国にも同じ外見・能力を持った個体が生息しているが、こちらはマムージャ族の一種という扱いになっている*1。本項ではこちらもまとめて解説する。

水陸両生のいわゆる半魚人だが、デザインは魚に手足がついている身も蓋も無いもので、コンパイル社のゲーム『魔導物語』に登場する「すけとうだら」にそっくりとの説もある。また、彼らの社会構造がどうなっているのか、長と呼べる存在がいるのかどうか*3、今のところは不明である。
その人間離れした(当たり前だが)外見からは想像できないだろうが、実のところ知能はすこぶる高いようで、他の獣人に比べて遥かに共通語が達者なようだ。一部のNPCやヴァナ・ディール トリビューンに登場するサハギンたちが、流暢な共通語で話しているのを見る事ができる。
後述するが獣人とは言えそれほど手ごわい相手ではないため、冒険者にとっては魚と言うより格好のカモにされている。サハギン族の名誉のために付け加えるならば、彼らはクリスタル戦争の際には水中からの攻撃で、精強を誇るバストゥーク海軍をほぼ行動不能としている。水中エリアが無いのが彼らの不幸であろう。
なおアトルガンエリアのマムークにはマムージャの名を冠したサハギンが見られるが、これらは姿・特徴・特殊技こそサハギン族のそれだが設定上はマムージャ族の1つとされ、分類上もサハギン族としては扱われない*4。
よって違う種族だと勘違いして手を出すと周囲のマムージャとリンクするハメになるので注意。
4種類のジョブは体色で遠目からでもおおまかに判別することができる。青色はモンクと竜騎士、黄色は白魔道士と吟遊詩人である。
単体ヘイト減少の「ハイドロショット」、範囲スタンの「スピニングフィン」が若干ウザイものの、詩人・白魔道士・竜騎士など、防御力の低いジョブ特性をもつサハギンが多いこともあり、獣人としては最弱クラス。
かつてレベリングで狩られた数少ない獣人であることからもそのことがわかる*5。サハギンの弱さは高レベルになっても変わらないが、そこそこいい値で売れる歌をドロップし、獣人金貨を盗むこともできるためスキル上げを兼ねた金稼ぎツアーが開催されたこともある。また、獣人印章60BFの対象として真っ先に候補に上がるのもやはりサハギン。
但しモンクのサハギンは同種族中でも比較的強く、レベル上げでは忍者泣かせの2回攻撃+カウンターを駆使してくる。攻撃力も高く、回復力がしっかりしたパーティでなければ、HPの多さも相まって倒すのに少々苦労するだろう。
人間はおろか他の獣人からも被害を受けているため、どちらにも排他的な種族だが、海賊との間で魚介類と金属器を交換していたりと、利害が一致すれば外部との交流はしており、鎖国体制を敷いているわけではない。
またサハギンは先祖によって大きく淡水系(土色)と海水系(青色)に分類され、前者は人間と接触した期間が長かったために魔法を比較的得意とし、後者は巨大な海の魔物と戦ってきたために近接戦を得意とする傾向にある。ただし、サハギンは時間をかければ海水にも淡水にも適応でき、しかも現在では交配が進んだためか、同じ氏族でも淡水系と海水系両方のサハギンが存在するため、出身氏族との関係はあまりないようだ。しかし、淡水系サハギンが後衛ジョブで海水系サハギンが前衛ジョブという対応関係に例外は無いため、サハギン社会ではどちらの先祖の血を濃く引いているかで職業がある程度決まるのだと思われる。
設定資料集では、サハギンと氏族の間の関係の一部が公開されている。
氏族によってある程度縄張りが決まっているようだが、NMともなると割と自由に行き来しているようだ。基本的に下のほうほど屈強な氏族となる。また、マムージャ蕃国に住む水士階級はモゼワ族と呼ばれている。
海(Ocean)、深海(Abyss)、珊瑚(Coral)、環礁(Lagoon)、湖(Lake)、沼(Marsh)、水たまり(Pond)、泉(Spring)、渓流(Brook)など。
Demi-は「半-」の意味。
また、テメナス北塔にはテルキネス(Telchines)と呼ばれる個体も出現するが、こちらもサハギン族と同じ特徴を持つ。
テルキネスはギリシャ神話に登場する半人半獣の妖精であり、海神ポセイドンのトライデントは彼らの作とされる。
FFシリーズに登場するような半魚人の姿として描いたのはテーブルトークRPGのダンジョンズ&ドラゴンズ(通称D&D)が最初。
初代FFではマインドフレアやビホルダーなど、D&D由来のモンスターが登場しており、サハギンの姿も含め、当時のFFに強い影響を与えていたことがうかがえる*6。
過去シリーズでの登場はFC時代のFF・FFIII、SFCのFFIV・V、PSのFFVII・IXそしてPS2のFFXに登場している。主に海上の敵として存在したため、飛空艇入手後は忘れ去られることの多い地味なモンスターであった。
またFFシリーズではないが、チョコボの不思議なダンジョンにも登場している。
→公式:闇の勢力
→Sahagin(英語版Wikipedia)
Copyright (C) 2002-2006 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved.
ジラートの幻影から追加され、エルシモ島に棲息する。獣人類サハギン族。マムージャ蕃国にも同じ外見・能力を持った個体が生息しているが、こちらはマムージャ族の一種という扱いになっている*1。本項ではこちらもまとめて解説する。
エルシモ島の西部沿岸地域に分布する水陸両棲の獣人。原始的な漁労生活を営んでおり、食事のほとんどは魚介類。自分たちのテリトリー保全以外には、外部にさして興味を持たず、排他的である。先の大戦前夜にも、幾度もの闇の王の誘いをはねつけ、不干渉の立場を貫こうとした。しかし、煙を吐く船やバストゥークの河等を見せられた族長たちは、やがて自分たちの環境も人間に激変させられるかもしれないという恐怖を覚え、参戦を決意。大戦時には、バストゥーク港への破壊工作を決行。強力な艦隊を立ち往生させ、彼らの名をヴァナ・ディール中に轟かせた。
戦後は他の獣人との連絡を絶ち、近隣に根城を構える海賊と、細々と物々交換(サハギンの捕ってきた魚貝と海賊の戦利品である金属器の交換)を行う以外は外との接触を断っている。なお、サハギンの多くは海蛇や奇岩等の様々なものを崇める、いわゆる精霊信仰であるが、獣人の中では異例なことに、女神信徒も若干ながら存在いる*2ようだ。
公式サイト「→うごめく敵たち~闇の勢力」より


水陸両生のいわゆる半魚人だが、デザインは魚に手足がついている身も蓋も無いもので、コンパイル社のゲーム『魔導物語』に登場する「すけとうだら」にそっくりとの説もある。また、彼らの社会構造がどうなっているのか、長と呼べる存在がいるのかどうか*3、今のところは不明である。
その人間離れした(当たり前だが)外見からは想像できないだろうが、実のところ知能はすこぶる高いようで、他の獣人に比べて遥かに共通語が達者なようだ。一部のNPCやヴァナ・ディール トリビューンに登場するサハギンたちが、流暢な共通語で話しているのを見る事ができる。
後述するが獣人とは言えそれほど手ごわい相手ではないため、冒険者にとっては魚と言うより格好のカモにされている。サハギン族の名誉のために付け加えるならば、彼らはクリスタル戦争の際には水中からの攻撃で、精強を誇るバストゥーク海軍をほぼ行動不能としている。水中エリアが無いのが彼らの不幸であろう。
なおアトルガンエリアのマムークにはマムージャの名を冠したサハギンが見られるが、これらは姿・特徴・特殊技こそサハギン族のそれだが設定上はマムージャ族の1つとされ、分類上もサハギン族としては扱われない*4。
よって違う種族だと勘違いして手を出すと周囲のマムージャとリンクするハメになるので注意。
特徴 編
- 索敵:聴覚感知
- ジョブ:モ白吟竜
- 弱点属性:雷
- 耐性属性:水
- 主な戦利品:パムタム海苔・貝殻・シャル貝などの水産物、水のクリスタル、呪歌スクロールほか
- ぶんどる:キュス・コーラルバタフライ(魔法防御力ダウン)
4種類のジョブは体色で遠目からでもおおまかに判別することができる。青色はモンクと竜騎士、黄色は白魔道士と吟遊詩人である。
単体ヘイト減少の「ハイドロショット」、範囲スタンの「スピニングフィン」が若干ウザイものの、詩人・白魔道士・竜騎士など、防御力の低いジョブ特性をもつサハギンが多いこともあり、獣人としては最弱クラス。
かつてレベリングで狩られた数少ない獣人であることからもそのことがわかる*5。サハギンの弱さは高レベルになっても変わらないが、そこそこいい値で売れる歌をドロップし、獣人金貨を盗むこともできるためスキル上げを兼ねた金稼ぎツアーが開催されたこともある。また、獣人印章60BFの対象として真っ先に候補に上がるのもやはりサハギン。
但しモンクのサハギンは同種族中でも比較的強く、レベル上げでは忍者泣かせの2回攻撃+カウンターを駆使してくる。攻撃力も高く、回復力がしっかりしたパーティでなければ、HPの多さも相まって倒すのに少々苦労するだろう。
特殊技 編
技名 | 効果範囲 | 効果 | 備考 |
ジャンプスラスト | 近接単体 | 物理ダメージ | 竜騎士のみ使用 |
ハイドロショット | 近接単体 | 物理ダメージ+ノックバック+ヘイト減少 | 溜め長め ラーニング可 |
ハイドロボール | 対象中心範囲 | 水属性ダメージ+STRダウン | 蝉貫通 |
スピニングフィン | 自身中心範囲 | 物理ダメージ+スタン | 蝉複数枚 |
バブルアーマー | 敵自身 | シェル(魔法ダメージ-20%) | ディスペル可能 |
サハギン族の世界設定 編
大昔、サハギンは海水や淡水、河や地底湖など、世界各地の水辺で暮らしていた。しかし、水辺に棲みついた獣人や人間が水を汚したせいで病気にかかってしまい、やむをえず水が汚れていない辺境の島に移り住んだという経緯がある。このように各地から様々な氏族が集まって暮らしているため、サハギンの社会は寄り合い所帯のような状態になっているようだ。人間はおろか他の獣人からも被害を受けているため、どちらにも排他的な種族だが、海賊との間で魚介類と金属器を交換していたりと、利害が一致すれば外部との交流はしており、鎖国体制を敷いているわけではない。
またサハギンは先祖によって大きく淡水系(土色)と海水系(青色)に分類され、前者は人間と接触した期間が長かったために魔法を比較的得意とし、後者は巨大な海の魔物と戦ってきたために近接戦を得意とする傾向にある。ただし、サハギンは時間をかければ海水にも淡水にも適応でき、しかも現在では交配が進んだためか、同じ氏族でも淡水系と海水系両方のサハギンが存在するため、出身氏族との関係はあまりないようだ。しかし、淡水系サハギンが後衛ジョブで海水系サハギンが前衛ジョブという対応関係に例外は無いため、サハギン社会ではどちらの先祖の血を濃く引いているかで職業がある程度決まるのだと思われる。
設定資料集では、サハギンと氏族の間の関係の一部が公開されている。
氏族 | かつての生息地 現代のナワバリ(雑魚) | 雑魚 | NM |
オンド族 | クォン高地 ユタンガ大森林(海蛇の岩窟前) | Creek Sahagin(モ) Stream Sahagin(吟) River Sahagin(白) | |
マンパ族 | ミンダルシアの平原 海蛇の岩窟手前 | Pond Sahagin(モ) Lake Sahagin(吟) Spring Sahagin(白) | Denn the Orcavoiced(吟) |
フンモ族 | クォンの河畔 海蛇の岩窟(銀貨扉手前~奥) | Riparian Sahagin(吟) Brook Sahagin(竜) Rivulet Sahagin(白) | |
パンバ族 | クォンの湿地帯 海蛇の岩窟(ミスリル貨扉奥) | Marsh Sahagin(モ) Swamp Sahagin(吟) Bog Sahagin(竜) | Yarr the Pearleyed(白) |
ズンロ族 | ミンダルシアの河口 海蛇の岩窟(金貨扉奥、サハギン扉奥) | Shore Sahagin(モ) Coastal Sahagin(吟) Delta Sahagin(竜) Lagoon Sahagin(白) | Mouu the Waverider(竜) Voll the Sharkfinned(モ) Pahh the Gullcaller(竜) Zuug the Shoreleaper(竜) |
氏族によってある程度縄張りが決まっているようだが、NMともなると割と自由に行き来しているようだ。基本的に下のほうほど屈強な氏族となる。また、マムージャ蕃国に住む水士階級はモゼワ族と呼ばれている。
サハギン族の呼称 編
各種サハギンの名称は、海・水たまりまたはその近辺の物質や事象などの規模に由来する。海(Ocean)、深海(Abyss)、珊瑚(Coral)、環礁(Lagoon)、湖(Lake)、沼(Marsh)、水たまり(Pond)、泉(Spring)、渓流(Brook)など。
亜種 編
低地エルシモリージョンでの遠征軍において、デミサハギン(Demisahagin)と称するモンスターの一団が出現するが、外見や特殊技に変化は見られない、Demi-は「半-」の意味。
また、テメナス北塔にはテルキネス(Telchines)と呼ばれる個体も出現するが、こちらもサハギン族と同じ特徴を持つ。
テルキネスはギリシャ神話に登場する半人半獣の妖精であり、海神ポセイドンのトライデントは彼らの作とされる。
由来 編
元々は東ヨーロッパの伝承に登場する海の鬼婆のこと。ギリシャ神話のセイレーンに似ており、船乗りが近づくとその醜い正体をあらわにして相手を殺すという。FFシリーズに登場するような半魚人の姿として描いたのはテーブルトークRPGのダンジョンズ&ドラゴンズ(通称D&D)が最初。
初代FFではマインドフレアやビホルダーなど、D&D由来のモンスターが登場しており、サハギンの姿も含め、当時のFFに強い影響を与えていたことがうかがえる*6。
過去シリーズでの登場はFC時代のFF・FFIII、SFCのFFIV・V、PSのFFVII・IXそしてPS2のFFXに登場している。主に海上の敵として存在したため、飛空艇入手後は忘れ去られることの多い地味なモンスターであった。
またFFシリーズではないが、チョコボの不思議なダンジョンにも登場している。
関連項目 編
【海蛇の岩窟】【サハギンのカギ】【マムージャ】外部リンク 編
→ヴァナ・ディール・トリビューン 16号 岩窟のサハギン族→公式:闇の勢力
→Sahagin(英語版Wikipedia)
Copyright (C) 2002-2006 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved.
- *1
- エミネンス・レコードで「サハギンを倒す」のカウントが進まず、「マムージャを倒す」ではカウントが進む。
- *2
- 原文まま。「存在している」の誤記だろう。
- *3
- “族長”がいることは、→ファイナルファンタジーXI 公式設定資料集 ~Life in Vana'diel~からわかるが。
- *4
- マムージャの公式設定で記述の見られる”水士”階級に当たる。
- *5
- とは言うものの狩り場が海蛇の岩窟とその入り口付近というやや不便な場所であるためメジャーであるとは言い難い。生息数は多いため2PTでも枯れる事は少ないが、周囲にアクティブかつリンクするプギル族が生息し、海蛇の洞窟までの道のりも遠いため下手なリンクや絡まれは盾がエリアチェンジまでに戦闘不能になる可能性が高い。
- *6
- ただ、ビホルダーはD&Dのオリジナルモンスターであったことが問題になったのか、後に名前や姿形を差し替えられた。