転売

記事名読み
てんばい/resell
ある場所で買ったアイテムを、別の場所に売り渡す行為。

基本的に、購入時より売却時の価格を高くして、その差額を利益として得ることが目的の場合が多い。
転売金策の一環としているプレイヤーを「転売ヤー」と呼ぶこともある。ただしこれは侮蔑の意味も込められているので、他のプレイヤーを名指ししてこう呼ぶのは好ましくない。

売買レートの差額分が粗利となり、実際の利益は、粗利から手数料・売れ残りにかかる損失等を差し引いた額となる。
通常は倉庫キャラが介在することが多い。その意味では、リアルでのコスト(倉庫キャラ維持費)を前提とした商売ということもできる。


転売の種類
一口に転売といっても、大きく分けて4つの類型が存在する。
ヴァナ時間で一日一回ギルドの開店時間に人気のある有限アイテムを買い占めて競売に売ること。いわゆる「転売屋」のイメージは一般的にはこの稼業に染手した者を指すといってよいだろう。

多くの合成素材となるアイテムが狙われる傾向にある。かつては木綿糸アローウッド材アッシュ材ブロンズインゴットコバルトジェリーなど。空蝉の術が脚光を浴びてからはエルム原木転売対象となったりしている。通常はギルドがある街の競売でそのまま販売するため、宅配を利用する手間がかからない上、以前はアイテム独占もできたので、一回で大きな儲けを出すことができた。

この行為は一般に心証があまり良くなく、コストとは別の意味でリスクが大きい。さらに、買い占め転売への対策として、2003年7月17日のバージョンアップからは連続で購入するためには3秒間待たなければならなくなったため、前述のようなリスク対比でのコストパフォーマンスは一段と悪化した。

また、アトルガンの秘宝以降はアルザビに各ギルドショップが置かれ、単純に供給元が2倍になった。さらにこの頃からヴァナの経済はインフレからデフレへと転じ、大きな利益を上げることは不可能になっていった。
アルタナの神兵では、カンパニエopsの物資調達系でギルドで販売している物が指定される事があり、三国で対応するギルドに張り込みそのまま競売に流す方法も取られるようだ。

その後はギルド転売が下火になっていったのを反映してか、2012年5月16日のバージョンアップで連続購入の待ち時間が短縮されている(なくなったわけではない)。
転売
普通のショップ特産品売り場で無限に買えるアイテムを買って、競売等で売ること。ギルド転売と異なり、通常は倉庫キャラ等を活用しつつ、別の街で販売する。

ギルドショップと違って売り切れることがないので、売れ筋をフォローし、時間さえかければ着実に収入を得られる。商品は誰でもいくらでも買えるアイテムなので人に怨まれることもほとんどない。色々な意味でリスクは低めだが、その裏返しとして、1回あたりの儲け(利鞘)も比較的薄い上、最低限の利鞘を確保しようとするとボリュームも捌けないケースが多いという、かなり地道な商売。

このように、前述のギルド転売とは全く性格が異なるため、(いわゆる「転売屋」と区別する意味で)「赤帽」「お使い屋」などと呼ばれることがある。なお、ごく一部では、高リスクの高額品(高位魔法など)の転売を手がける者もあり、こうした稼業に従事する人には(多少の敬意も込めて?)「貿易商」という呼称が使われることもあるらしい。

いわゆる小遣い稼ぎは簡単にできる一方、これだけで食っていくためには、ヴァナ・ディールの商品事情や、アイテムの流通事情に通じている必要があるという意味で、転売ビジネスの中では、最も商才が必要といえるかもしれない。

なお、赤帽ビジネスの利益は、実際のところは、わざわざ三国等まで買出しに出向くのが面倒くさい冒険者のために荷物を取ってきて、「お駄賃」を貰っているのに等しい。実はこのお駄賃は、冒険者一般の金銭感覚を敏感に反映する傾向があり、インフレが進むとお駄賃も上がりやすいという意味で、ヴァナ・ディールを蝕むインフレに対するある程度のヘッジ機能も有している。

セルビナノーグといった遠方からの仕入れならまだしも、競売所と同じエリアの店で販売しているものがそのまま競売で倍以上のギルも上乗せされて飛ぶように売れていく光景があったりする
注釈1
倍とはいかないまでも、ジュノで普通に手に入る毒消しやまびこ薬競売での売れ行きがかなり良かったりする。ジュノ競売が利用できてなおかつ当該アイテムが買えない場所で落札している可能性もあるにはあるが…

特にその筋のプレイヤー以外には馴染みの薄い商品がこの傾向があるようだ。
ギルドショップ特産品店、一部地域にのみ販売されている需要の高い素材等を大量に仕入れ、人の多い場所や合成職人が足繁く通う場所に放置バザーで出品する手法。
現在ではワールドバザール!メインジョブ限定忍具等の影響で利用価値は若干薄れたものの、その需要は未だ衰えず、利用頻度も高い。
競売転売に近い手法だが、こちらは任意の値段を提示出来る上に手数料が無い為、「競売よりちょっとだけリーズナブルである事を売りに出来る」と言う利点がある。
後ちょっとスキル上げをしたいのに、よりによってその付近では売っていない材料が尽きた…といった事情は少なくないため、この隙間産業的転売手法は根強い金策として生き続けている。
注釈2
過去に置いては、安定した需要がありながら入手経路が乏しく、運が悪いと長期間入手が競売のみとなってしまう「岩塩」や「ウィンダス茶葉」をひたすらサンドリアジュノで売り捌き、当時の超高級品、バーミリオクロークを買った、と言う伝説も存在する。


一応付け加えて置くと、これは全手法中最も手堅く、確実な黒字を得られるものの、『最も根気と時間を要する手法』でもある。
何より「そのエリアで必要とされる可能性がある素材」が何かを正しく認識する知識と経験、そして長時間放置バザーを配置出来るハードとアカウントを必要とするため、そのハードルはけして低くは無い。
競売が各国で独立していた頃は、競売で買った商品を、他の都市の競売で高く売ることで利益を上げることができた。特に三国の各ギルドがある都市では、そのギルドに絡んだ素材が高く売れ、商品が安く売られていることが多いため、商品を買い込んで他の都市で高く売り、安く売っている素材を買い集めて高く売る、といった行為がしばしば見られた。

全国の競売が統一されたことにより、このような転売で利益を上げることはできなくなったが、競売を用いた転売で利益を上げることができなくなったわけではない。

例えば、競売の相場よりも店売りの価格のほうが高くなるアイテム(潤沢に供給され、合成素材としてなどの用途に欠けるアイテムなどがこれに該当する)を店売り価格以下で買占め、すぐさまNPCに売却するタイプの転売もこちらであるといえる。記憶に新しいものでは、BFNM南海の魔神」にクラーケンクラブが追加され、挑戦者が殺到した際にオックスブラッドが大量に競売に流れたことがある。100%3個ドロップ故にかなりの数が出回り、我先に売り抜けようと10000ギルやそれ以下で叩き売られることとなったが、実はこのアイテム店売りで13000-14000ギルで売れるのであった……

もっとも、たかが数千ギル程度の為にいちいち店売り価格を調べるのが面倒だと言う人もいれば、装備品合成素材を後続の人の為にと赤字だと分かっていて出品する人もいる。
店売り以下で出品しているPCがちょっと間抜けな人に見えるからといって、なんでもかんでも揶揄しているようでは浅慮と言われても仕方が無い。

また、競売が統合されて逆に魔法スクロールの販路に広がりが出来た一面もある。
アビセア乱獲GoV乱獲によりレベル上げが高速化し、短期間で大幅にレベルが上がった際、セカンドキャラ等何らかの理由で懐に余裕のあるPCが、競売で売られている未修得魔法を片っ端から購入し、その場で大量かつ一気に覚えるという光景が、しばしば各地の競売モグハウス前で見られるようになった。
こうした「現地まで移動して購入する手間を省くため、店売りプラス上乗せの価格を承知の上で競売からスクロールを買う」PCにはアビセア実装以前からも需要があり、各地で店舗販売されているスクロールもよく出品されている。
購入者の中には競売から徒歩数分の魔法
注釈3
ジュノ下層競売バ系等を買い込む、バス商業区競売リポーズを購入するetc...
で売られているスクロールであっても面倒臭がって競売で購入する者まで居るため、こうした転売は資金に余力があるPCたちには割と歓迎されている一方、何も知らず競売で買ってから魔法屋を覗きやり場のない怒りを覚える者も居るとか。

ただしこうした魔法スクロールの中には、需要に比して魔道士獣人や、BFといった競合ルートからの供給量が多いために値崩れし、店舗価格より大幅に安く流通しているものもしばしば存在するので
注釈4
白魔法で言うと、オースピスサクリファイスエスナリレイズIIIなどはこれに当たる。また、アビセア実装以降の魔法は大半が当のアビセアで金色のSturdy Pyxisからそれこそ山の様に出土するため、過去世界等で数万~十数万ギルで販売されているのに対し、競売相場がNPC売却価格よりも低いケースさえ存在する。最近では通常ドロップに追加されたために、数珠>ヤグードの数珠狩り等の副産物でマイバッグに溢れるほど取れるようになった魔道士のバラードといった事例も。
、手間より価格を重視するのであれば事前に競売の相場と店舗価格双方の情報をチェックした方が良いだろう。
転売として利用されている(されていた)もの一例



(番外編)ワールド間での転売
ワールド移転サービスが開始されてから、ごく一部の冒険者が行っている転売方法。主に以下の手順で行われる。

  1. あるワールド(Aとする)で競売所バザーで売られているアイテムを買い込み、ワールド移転サービスを使って商品を持ったキャラクターを別のワールド(Bとする)へ移転させる。
  2. BでAの仕入れ値以上の値段で商品を売りさばく。
  3. 売りさばけたらBからAのワールドキャラクターを戻し、利益を回収する。もしくはメインキャラがAからBに移動して現地で利益を回収する。

ワールド毎にアイテムの取引額が異なることを利用した転売方法であり、Aではデフレがすすみ、Bではインフレが進んでいた場合は上記の方法でかなりの額の利益を得ることが可能。
一回のワールド移転で持ち運べるアイテム数に限りがあるため、転売されるのは主に高級品がメインとなる。

ワールド毎の経済事業に詳しければ莫大な財を成す事も可能だが、

などの制約がある。万人向けとは言えない転売方法であるが、2014年4月1日までは、必要な費用は3,150円(税込)で、移転後、再度移転権を獲得できるまでの日数は90日だったので、その頃と比べればハードルは下がっている。

ちなみにこの方法で本来そのワールドでは入手不可能なアイテムを別のワールドから仕入れるという荒技が可能。
2008年9月時点でのカンパニエops黒太子討伐」の戦利品や、2010年4月時点でのカンパニエops無影大王討伐」の戦利品などが有名である。
外部リンク

関連項目
貿易商】【にんにく農家の陰謀】【ゆで卵

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