転売
ある場所で買った
アイテムを、別の場所に売り渡す行為。
基本的に、購入時より売却時の価格を高くして、その差額を利益として得ることが目的の場合が多い。
転売を
金策の一環としている
プレイヤーを「
転売ヤー」と呼ぶこともある。ただしこれは侮蔑の意味も込められているので、他の
プレイヤーを名指ししてこう呼ぶのは好ましくない。
売買レートの差額分が粗利となり、実際の利益は、粗利から
手数料・売れ残りにかかる損失等を差し引いた額となる。
通常は
倉庫キャラが介在することが多い。その意味では、
リアルでのコスト(
倉庫キャラの
維持費)を前提とした商売ということもできる。
一口に
転売といっても、大きく分けて4つの類型が存在する。
普通の
ショップや
特産品売り場で無限に買える
アイテムを買って、
競売等で売ること。
ギルド転売と異なり、通常は
倉庫キャラ等を活用しつつ、別の街で販売する。
ギルドショップと違って売り切れることがないので、売れ筋をフォローし、時間さえかければ着実に収入を得られる。商品は誰でもいくらでも買える
アイテムなので人に怨まれることもほとんどない。色々な意味でリスクは低めだが、その裏返しとして、1回あたりの儲け(利鞘)も比較的薄い上、最低限の利鞘を確保しようとするとボリュームも捌けないケースが多いという、かなり地道な商売。
このように、前述の
ギルド転売とは全く性格が異なるため、(いわゆる「
転売屋」と区別する意味で)「赤帽」「お使い屋」などと呼ばれることがある。なお、ごく一部では、高リスクの高額品(高位
魔法など)の
転売を手がける者もあり、こうした稼業に従事する人には(多少の敬意も込めて?)「
貿易商」という呼称が使われることもあるらしい。
いわゆる小遣い稼ぎは簡単にできる一方、これだけで食っていくためには、
ヴァナ・ディールの商品事情や、
アイテムの流通事情に通じている必要があるという意味で、
転売ビジネスの中では、最も商才が必要といえるかもしれない。
なお、赤帽ビジネスの利益は、実際のところは、わざわざ
三国等まで買出しに出向くのが面倒くさい
冒険者のために荷物を取ってきて、「お駄賃」を貰っているのに等しい。実はこのお駄賃は、
冒険者一般の金銭感覚を敏感に反映する傾向があり、
インフレが進むとお駄賃も上がりやすいという意味で、
ヴァナ・ディールを蝕む
インフレに対するある程度のヘッジ機能も有している。
セルビナや
ノーグといった遠方からの仕入れならまだしも、
競売所と同じ
エリアの店で販売しているものがそのまま
競売で倍以上の
ギルも上乗せされて
飛ぶように売れていく光景があったりする
。
特にその筋の
プレイヤー以外には馴染みの薄い商品がこの傾向があるようだ。
ギルドショップや
特産品店、一部地域にのみ販売されている需要の高い
素材等を大量に仕入れ、人の多い場所や
合成職人が足繁く通う場所に
放置バザーで出品する手法。
現在では
ワールドバザール!や
メインジョブ限定
忍具等の影響で利用価値は若干薄れたものの、その需要は未だ衰えず、利用頻度も高い。
競売転売に近い手法だが、こちらは任意の値段を提示出来る上に
手数料が無い為、「
競売よりちょっとだけリーズナブルである事を売りに出来る」と言う利点がある。
後ちょっと
スキル上げをしたいのに、よりによってその付近では売っていない材料が尽きた…といった事情は少なくないため、この隙間産業的
転売手法は根強い
金策として生き続けている。
一応付け加えて置くと、これは全手法中最も手堅く、確実な黒字を得られるものの、『最も
根気と時間を要する手法』でもある。
何より「その
エリアで必要とされる可能性がある
素材」が何かを正しく認識する
知識と経験、そして長時間
放置バザーを配置出来るハードと
アカウントを必要とするため、そのハードルはけして低くは無い。
競売が各国で独立していた頃は、
競売で買った商品を、他の都市の
競売で高く売ることで利益を上げることができた。特に
三国の各
ギルドがある都市では、その
ギルドに絡んだ
素材が高く売れ、商品が安く売られていることが多いため、商品を買い込んで他の都市で高く売り、安く売っている
素材を買い集めて高く売る、といった行為がしばしば見られた。
全国の
競売が統一されたことにより、このような
転売で利益を上げることはできなくなったが、
競売を用いた
転売で利益を上げることができなくなったわけではない。
例えば、
競売の相場よりも
店売りの価格のほうが高くなる
アイテム(潤沢に供給され、
合成素材としてなどの用途に欠ける
アイテムなどがこれに該当する)を
店売り価格以下で買占め、すぐさま
NPCに売却するタイプの
転売もこちらであるといえる。記憶に新しいものでは、
BFNM「
南海の魔神」に
クラーケンクラブが追加され、挑戦者が殺到した際に
オックスブラッドが大量に
競売に流れたことがある。100%3個
ドロップ故にかなりの数が出回り、我先に売り抜けようと10000
ギルやそれ以下で叩き売られることとなったが、実はこの
アイテムは
店売りで13000-14000
ギルで売れるのであった……
もっとも、たかが数千
ギル程度の為にいちいち
店売り価格を
調べるのが面倒だと言う人もいれば、
装備品や
合成素材を後続の人の為にと赤字だと分かっていて出品する人もいる。
店売り以下で出品している
PCがちょっと間抜けな人に見えるからといって、なんでもかんでも揶揄しているようでは浅慮と言われても仕方が無い。
また、
競売が統合されて逆に
魔法スクロールの販路に広がりが出来た一面もある。
アビセア乱獲や
GoV乱獲により
レベル上げが高速化し、短期間で大幅にレベルが上がった際、
セカンドキャラ等何らかの理由で懐に余裕のある
PCが、
競売で売られている未修得
魔法を片っ端から購入し、その場で大量かつ一気に覚えるという光景が、しばしば各地の
競売や
モグハウス前で見られるようになった。
こうした「現地まで移動して購入する手間を省くため、
店売りプラス上乗せの価格を承知の上で
競売から
スクロールを買う」
PCには
アビセア実装以前からも需要があり、各地で
店舗販売されている
スクロールもよく出品されている。
購入者の中には
競売から徒歩数分の
魔法屋
で売られている
スクロールであっても面倒臭がって
競売で購入する者まで居るため、こうした
転売は資金に余力がある
PCたちには割と歓迎されている一方、何も知らず
競売で買ってから
魔法屋を覗きやり場のない怒りを覚える者も居るとか。
ただしこうした
魔法スクロールの中には、需要に比して
魔道士系
獣人や、
BFといった競合ルートからの供給量が多いために値崩れし、
店舗価格より大幅に安く流通しているものもしばしば存在するので
、手間より価格を重視するのであれば事前に
競売の相場と
店舗価格双方の情報をチェックした方が良いだろう。
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