獣人

記事名読み
じゅうじん/Beastmen
ヴァナ・ディール上に存在する、主に二足歩行の生物の中で、伝承の上では男神プロマシアに創造されたとされる知的生物たちの総称。

モンスターの大分類としても使われるが、世界設定上獣人と呼ばれる種族が必ずしも獣人類というわけではない。当項目では世界設定上の獣人について解説し、モンスター大分類の1つについては【獣人類】の項で扱う。

プロマシア人間を苦しめるために創造した」という伝承のように、基本的には女神アルタナ祝福された5種の人間族(ヒュームエルヴァーンタルタルミスラガルカ)と対立する立場にある。ただし、モーグリ族や一部のゴブリン族キキルン族人間の街に住み、人類との共存を図っている。また、人類と対立する場面が多い獣人であっても、全ての大陸で全ての人間と共存不能というわけではなく、例えばかつて水晶大戦への不介入を貫き獣人血盟軍と争っていないアトルガン皇国では、血盟軍の一員であった獣人ヤグード族であっても普通に街中を闊歩できている描写なども存在する。
なお「アトルガンの秘宝」以降は、獣人たちの勢力を「蛮族」と呼ぶ場合がある。

これらはその種族により形成する社会形態(軍制によるか宗教的なものかなど)は様々だが、一つの種族が一人の指導者によりまとめ上げられているケースが多い。これらはNMとして冒険者たちの前に姿を現すこともある。通称「王」「」などと呼ばれる個体がそれに当たる。その指導者には必ずといっていいほど影武者もしくは留守居役が存在し、万一の際には統治権の委譲が速やかに行われる体制が整備されているなど、戦争行為を前提とした統治が行われているのも特徴といえる。

この中で、例外といえるものがゴブリン族キキルン族ポロッゴ族で、彼らには従うべき君主というものが存在しない(あるいは存在するのかもしれないが、明らかに他種族と比べると影響度は希薄といえる)。ゴブリン族キキルン族は各々が確固とした自我を持ち、統治によらず勝手気侭に生活する特殊な種族だ。そのため、利害が一致すれば人間たちと協調関係を図るケースもある
注釈1
なお、歴史的に見ればかつてのエルヴァーンクゥダフ等、ゴブリン族キキルン族でなくとも獣人と人間共闘したケースは多々ある。よって冒険者の時代における人間と獣人の明確な対立構図は、水晶大戦後に生まれたともいえる
ポロッゴ族に至っては何かを話す描写もなく、一体何を考えているのかは謎に包まれている。

モーグリ族もかつては王国を築いていた時代もあったが、現在は王と呼べるような存在はいない。ただし、クペリオール家などの有力者の家柄は存在する。

また、大分類上では獣人類に含まれていないが、獣人という言葉があてはめて使われているモンスターもいる。

初出ディスク名称英名大分類備考
オリジナルデーモンDemonデーモン類設定上は「有翼の獣人
プロマシアコースCorseアンデッド類装備品獣人製品
アトルガンクトゥルブQutrubアンデッド類
ソウルフレアSoulflayerデーモン類通称「イカ
装備品獣人製品
アドゥリンデュラハン族Dullahanアンデッド類鎧が獣人製品

特にデーモン族は、大分類上はデーモン類でありながら設定上は獣人とされており、また他の獣人とも共通する特徴(多数のジョブを持つ、拠点があるなど)を持つため、文脈によっては獣人として扱われることもある。

また通常獣人とは思われていない種族についても、その装備品獣人製品となっているものもいるが、これが競売取引上の便宜的な分類なのか、それとも実際にヴァナ・ディールの住民に獣人と考えられているのかは定かではない。ただ、デュラハンの憑代のように誰が作ったのか分からない鎧も獣人製品に属しているため、「人間には装備できない分解可能な製品は便宜上獣人製品のカテゴリで扱われている」と思った方が良さそうである。もっとも、クトゥルブの包帯のように合成可能なものもあるので一概には説明できないが…。

ちなみに、我々の目で判別する事は出来ないが、獣人たちにも男女の区別が存在する。ヤグード族の最高指導者・現人神ヅェー・シシュが女性であるほか、ゴブリン族NPCなどにも女性の言葉遣いをしている者がいる。ゴブリン族の場合は名前の語尾が-ixなら男、-oxなら女、という命名規則がある。

ラミアメロー男神プロマシアに創造されたとされる知的生物という定義から外れ、アトルガン皇国錬金術師によって複数の生物より合成された生体兵器(キメラ)の一種らしい。またポロッゴも誕生にまつわる逸話が男神とは関係のないものとなっている。

ヴァナ・ディールの住人の中にも、ケット・シーを一目見て「猫の獣人」(本当は神獣)と表現する者がいるなど、二足歩行や道具を使うなど、ある程度人間と似ているモンスターであればすぐさま獣人と呼ばれる傾向にあるようで、「プロマシアに創られた」というのは獣人の定義というよりも、元々いた「獣人」と呼ばれる存在を神話的に説明するために(ヴァナ・ディールにおいて)後付けされた説明ではないかと思われる。実際、判明している範囲で誕生の経緯が「プロマシアによる創造」による獣人種族は存在しない(詳細はネタバレ項にて)。

世界設定上の獣人の範囲はアトルガンの秘宝リリースで舞台を女神男神の勢力圏からさらに広げた今日、様々なモンスターが獣人と呼ばれるようになり、何が獣人で何が獣人でないかはさらに曖昧な状態になっている。
関連項目
獣人類】【】【人間】【蛮族】【獣人製品】【獣人/ネタバレ

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