にんにく農家の陰謀

記事名読み
にんにくのうかのいんぼう
かつて、「山串」ことミスラ風山の幸串焼前衛全般に絶大な支持を受けていた2003年頃のエピソード。

概要
山串合成素材である「マウラのにんにく」は、栽培などで入手することが可能だが、コルシュシュ地方の特産品売り場で無制限かつ安価で購入することができる。そのため、普段はマウラのにんにくは安価で安定しているのだが、一部の栽培農家が「コルシュシュ獣人支配に落として利権独占してしまえ」と画策したとされる出来事。

具体的には、低レベルジョブブブリム半島アウトポストまたはマウラホームポイントを設定して、特攻して死ぬ行為を繰り返すことで、コルシュシュ地方の獣人支配率を上げ、特産品販売を利用できなくすること。
この一連の動きを「にんにく農家の陰謀」と呼び、自家栽培を行っていない調理師、多くの前衛プレイヤーに非難を浴びた。
鯖スレに目撃談が書き込まれ、それが調理スレに転載され、広く認知されるようになった。

実際に、多くのワールドで、数か月にわたってコルシュシュ地方が獣人支配だった時期があった。
この頃は、特産品にんにくの供給量が減少し、価格高騰を招くこととなった。
当時の山串前衛食事代名詞と呼べるほど絶大なシェアを誇っていた目玉商品であり、この供給が鈍ることはほとんど全ての前衛に影響が出ることを意味する。

特産品売場さえ開いていれば、1個あたり標準価格80Gで無制限に買うことができるが、獣人支配になると供給が栽培調理ギルド
注釈1
ギルドショップなので当然「売り切れ」が発生する。ギルドショップでの販売価格は最高値でも300G少々なので、開店待ちで買い占めて競売に直行する光景も普通に見られた。
に限定されたことから、競売の相場は1個あたり350G前後(1ダース4000G)から、需要の高まる週末には500Gに迫る値段をつける(1ダース価格が6000G近い)こともたびたびあった。

この現象は、後述するバージョンアップによって次第に沈静化し、山串時代の終焉とともに、完全に過去のものとなる。
状況
FFXIのサービス開始からほぼ1年が経ち、当時のコルシュシュ地方ブブリムは、既にレベル上げの過疎地となっていた。
多くのプレイヤーメインジョブレベル上げに勤しんでおり、ジラートエリアの追加によって、コロロカの洞門という優秀な低レベル狩り場も追加されたことから、サポ上げコロロカの洞門バルクルム砂丘というのが一般的であった。
こうしたことから、ただでさえコンクェストの支配率が上がりにくい状況があったところに、意図的に獣人支配を加速させる行為が加わったため、コルシュシュ地方は獣人支配から逃れることができなかったのである。

一部のプレイヤーには、実際には陰謀など存在せず、バージョンアップによる影響
注釈2
2003年7月に「一部リージョンにて、以前よりも獣人の勢力が増しているようです。」という修正がされている。
や、外人プレイヤーの増加による死亡回数の増加を理由に挙げる者もいる。
しかし、前者が理由だと仮定すると、バージョンアップで他のリージョンも以前よりは獣人支配になりやすくなってはいたものの、他は三国支配と獣人支配を交互に繰り返しており、ずっと継続して獣人支配であったコルシュシュは明らかに異常であった。後者を理由とするのは、時期的な視点
注釈3
北米版FFXIのサービス提供は、Windows版が2003年10月、PS2版が2004年3月。
から見て、2003年の夏頃から始まったコルシュシュ獣人支配の説明にはならない。
このような、行為の存在を疑問視するプレイヤーがいることについては、行為そのものが目に付きにくいことが理由として挙げられる。寝釣りなどと違い、特攻⇔死亡を繰り返すのはさほど長時間続ける必要がない上に、前述の通り、ブブリムは既に過疎地と化していたため、他のプレイヤーが直接目にする機会も少なかったのである
注釈4
事実、某ワールドではプレイヤーの自殺を阻止するため、有志によるアウトポスト前の掃除や集団辻ケアルが行われたりしていた。

収束
2003年11月の小規模バージョンアップにおいて「レベル5以下の冒険者戦闘不能は、コンクェスト獣人ポイントに影響を与えない」という修正が入った。この修正自体は、北米版の販売開始直後に、三国リージョン(ロンフォールグスタベルグサルタバルタ)が獣人支配になったことへの対策とも思えるが、実質的に故意の獣人支配加速への対策にもなり、意図的な獣人支配化は事実上不可能となった。
このバージョンアップ以降は、コルシュシュも他のリージョンと同じように三国支配と獣人支配を繰り返すような傾向になり、にんにくが買いだめできるようになったことで、価格の高騰は沈静化することとなった。

さらに、このバージョンアップからほぼ1年後、再び食事効果の変更が為されたことで、山串自体の需要が急激に減少し、結果としてにんにくの需要もなくなることとなった。
調理ギルドは、次に寿司実装され、その効果が広まってタルタルライスの高騰が始まるまで、静かな時期を迎えることになる
注釈5
もっとも、調理人たちはその間も、今度はブラックペッパーの確保のために、低地エルシモの状況と天晶堂の在庫に振り回されることになるのだが。

余談
アウトポストなど、近隣に比較的Lvの高いモンスターが居る場所にホームポイントを設定し、最寄りの敵に特攻散華を繰り返す謎のPCをこのエピソードにちなみ、「にんにく農家」と呼ぶ向きもある。
レベルシンク実装後の昨今、意図して経験値ロストする行為に際立ったメリットが無い様に思われるが、複数アカウント所持者が、レベルシンク用のキーキャラのレベル調整として行っているという証言もある。
関連項目
マウラのにんにく】【ミスラ風山の幸串焼】【獣人支配

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