両手武器強化祭り

記事名読み
りょうてぶききょうかまつり
2007年8月28日~11月20日まで、両手武器の調整が繰り返された期間の事。

大変動
2007年の「FFXI 5th Anniversary」において、両手武器ステータスの与える影響を強化する事と、死にスロットと化しているサブウェポンスロットへの新装備実装が発表された。

そして2007年8月28日のバージョンアップで、開発チームあらゆる面から再検討した結果と前置きした上で、新装備グリップ」の導入と共に両手武器に以下の変更を行った。

調整前
STR+1=攻撃力+0.5、DEX+1=命中+0.5

調整後
STR+1=攻撃力+1、DEX+1=命中+1
ダメージ算出方法やWS強化

これにより、両手武器を主力とする戦士暗黒騎士竜騎士は一晩で戦闘能力が大きく上がった。
両手武器を得意とする上記4ジョブだけでなく、専用両手剣を持つナイトや、両手棍スピリットテーカーを使う後衛もこの恩恵を受けた。

雪月花TP100%においての倍率が1.5→1.75になり、計算式の変更による相乗効果で、通常攻撃WS共に破壊力が急上昇した。もっともこれは破軍対策の意味合いが濃い。
暗黒騎士ギロティンをはじめとする両手鎌WSの威力が跳ね上がり、元々備えていたスタン等の魔法JA暗黒による爆発力と組み合わせ高い戦闘力を発揮した。
戦士の場合、レイジングラッシュの修正もあわせて行われ両手斧という本来の得意武器をようやく使えるようになり、片手武器二刀流から乗り換える者が多く見られた。
竜騎士物理命中率アップの2段階目の追加、およびペンタスラスト倍率修正により威力が超絶的に増強された。

この影響は食事にまで及んだ。両手武器を使えば命中が十分確保できることが判明し、両手武器アタッカーは一斉に寿司から肉食へと移り変わった。これにより、ステータスの影響で増加した攻撃力がさらに跳ね上がり、片手武器を大きく引き離すことになった。寿司の需要はやや落ちたものの、攻撃力アップキャップが高い肉料理の売れ行きが急増し、調理職人特需に沸いた。
また、STR+とDEX+の効果が上昇した事により、この2つのステータスブーストが付加された装備が今まで以上の価値を持つことになった。

これらの恩恵を受けたジョブミッションクエストアサルトメリポレベリングHNM戦と場面を問わず、物理アタッカーとして猛威を振るった。

その影響と懸念
元々両手武器カンスト付近、メリポ等において、二刀流に水を空けられている点が問題視されていたものの、通常のレベル上げの段階では既に十分な戦闘能力を確保していた。
だがこの両手武器強化によってレベル上げメリポを問わず、両手武器アタッカー暴れるだけでほとんどどんな敵でも瞬殺できるようになり、盾ジョブやほかのスタイルのアタッカーの存在意義すら問われるようになってしまった。
その後9月11日のパッチ両手武器ダメージ上限が正しくかかってない不具合の修正や、ギロティンペンタスラスト命中に下方修正がかかるなどの処置があったが、それでも依然としてほかのスタイルより高い火力を維持していた。

これにより結局アタッカーはまず両手武器ありきとなってしまい、プレイヤー達の間では「やりすぎではないか?」「これでようやく適正」など賛否両論を巻き起こした。
また、ようやく日の目を見た両手武器アタッカー達がこぞってパーティ参加希望を出したため、かえって狩場が込み合ったりパーティが組みづらくなるなど、別の混乱が発生した。

再調整
2007年11月にアメリカで行われたFan Festival2007において、「それと、前回のバージョンアップで行った両手武器の調整でステータス補正が少しやりすぎではとのご指摘や、再調整をとのご要望をうけ、若干の調整をバージョンアップで行うことにしました。」という発言が飛び出した。
まず、開発チーム両手武器の再調整の理由として、常に両手武器がベストである状況を改善し、使い分けられる様にしたいと述べている。しかし、武器を使い分けたくとも竜騎士モンク狩人等殆どのアタッカーに選択の余地は無い。これはおそらく特定の攻撃スタイルが常に優位という状況ではなく、敵や状況によって各種の攻撃スタイルが生きる場面を作りたい、ということだと思われる。

両手武器STR+1=攻撃力+0.75 DEX+1=命中+0.75
ダメージ計算式の調整。

STRによる攻撃力補正の低下も響いたが、それよりもDEXによる命中補正の低下が深刻だった。廃人級の装備を揃えている者を除き、両手武器を使用するほとんどのプレイヤー命中を維持できなくなって、スシ食に戻るプレイヤーが増えた。

両手武器を使用するジョブはいずれも影響を受けたが、への影響は特に大きかった。両手武器弱体の影響とともに雪月花ダメージ倍率 TP100%:1.75→1.5625、TP200%:2.0→1.875という二重苦を背負わされることになり、両手武器強化以前よも低く設定される部分すらあった。もっとも総合力では両手武器強化前よりはまだ十分強くなっている。

この一連の調整に対してユーザー側の反応は賛否両論であり、現状が適正だと言う人もいればこれは不当な弱体だと唱える人もいる。ただ、賛成・反対に関わらず概ね一致しているのは「再調整後の内容を最初から実施していればほぼだれもが納得する神修正であったであろう」という意見、および8月28日のVU前に公言した「あらゆる面から再検討した結果」がたった3ヶ月であっさり覆された点への非難である。このあたりはもう少し上手く調整できなかったのかと思わされる部分である。この点に関して、説明責任の不足を指摘する声もある。

後日談
2007年11月29日のバージョンアップでの「ペナルティ」と言う単語が一部プレイヤーの神経を逆撫でしたようだ。

以下のウェポンスキル命中率に対するペナルティが撤廃されました。
 ギロティンペンタスラスト

これについてはDEX1=命中1を前提だった際に行った調整を、両手武器の再調整をした時にギロティンペンタスラストのことは忘れていたに相違ないとの見方が強い。ただ、反発が起こった背景には「ペナルティ」という単語の直訳である「罰則」をそのまま捉えてしまったことも大きい。ゲーム中でも、例えば青魔法のセット変更時の制限は「ペナルティ」と表現されているし、TRPGやボードゲームではマイナス補正を「ペナルティ」と称することが多いからだ。
しかし、再調整時に当然行われるべき命中率の戻しを忘れていたかのように見える追いかけ修正がプレイヤー側の反感を引き出したのは否めない。

またこのパッチへの抗議で禿ガル祭りを開催しようと試みた者がいたが、アルタナの神兵発売直後であることと
注釈1
発売直後から数日間、リトライオンラインが続いてログイン自体ができなかったプレイヤーが多かった。またログインできたプレイヤーは新ジョブレベル上げや新エリアの探索に夢中になっていた。
、名目が両手武器使用ジョブにのみ関する事柄だったためか殆ど参加者が集まらず、事実上雲散霧消している。

その後もしばらくはこの調整について議論が行われていたが、2007年11月20日のバージョンアップからある程度の時を経たことで、この一連の騒動は一応の収束を見せている。
関連項目
両手武器】【エース

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