プログラムで処理できる数値は当然ながら有限であり、内部的には2のべき乗のバイト
単位で処理されていることが多い。
プログラムの
実装にもよるが、この上限値に達してしまうと値がゼロに戻ったりマイナスになってしまったりと、オーバフローに伴う不具合の温床になってしまうため、際限なく上昇する可能性のある数値は、内部的に何らかの上限を設けてそれ以上上がらないようにするのが一般的であり、これが
カンスト値となる。
FFXIではバランス調整による
キャップ設定や、
ウィンドウ上の表示桁数の制約という意味合いが強いが、メモリを限界ギリギリまで酷使していたレトロゲームでは、
カンスト値=扱えるデータの上限(例えば1バイトなら255)ということもよくあった
。
使用できるメモリが増えたことで昨今ではあまりこの手の
バグはお目にかからなくなってきたが、古くからのゲーマーであれば、残機が99以上になると数値が
バグったり、突然ゲームオーバーになったりという
バグを経験したことのある人もいることだろう。
しかし、
FFXIがこの手の不具合と無縁だったかと言うとそうではなく、
ダメージの表示はかつて65535
ダメージ(符号なし2バイト整数の最大値)が最大であり、それ以上の
ダメージを与えるとオーバーフローし、総
ダメージから65536を引いた数値が表示されていた。
みんなの怨念による
検証では131071
ダメージを上回った場合には総
ダメージから131072を引いた表示となっていたため、65536
ダメージごとに表示が0になっていたものと予想される。もっとも、これ以上の
ダメージが発生するのも
みんなの怨念くらいしか無いと思われるが。
通常はこれほどの超絶
ダメージを目にする機会などなく、稀なケースだったが、
2011年7月12日のバージョンアップでこの表示上の不具合が修正されると同時に
カンストダメージが99,999にされ、オーバーフローすることはなくなった
。