ギリシア神話から。
獅子の前半身に山羊の後半身、獅子の頭に加えて胴から山羊の頭が生え、尾は蛇(あるいは竜とも)という、数種類の生物を
合成した姿をしている。炎を吐いて兵を寄せ付けず、リュキアの地を荒らし回ったが、ペガサスを駆る英雄
ベレロフォンに倒された。鉛で作った槍を口に投げ入れられ、自らの炎で溶けた鉛で内臓を焼かれて死んだのだという。
多くの怪物を産んだ蛇女
エキドナの子で、兄弟には
ケルベロス、
ヒュドラ(ハイドラ)、
スフィンクス、
ラドンなど本作をはじめ
ファンタジーRPGではおなじみのそうそうたる顔ぶれが並んでいる。エキドナはクリュサオルの子と言われているので、血統的にはポセイドンと
メドゥーサの曾孫ということになるのかもしれないが、実は
ベレロフォンと彼の乗るペガサスもポセイドンの子である。
異種の生物を
合成した姿の怪物の典型的存在であり、これらの総称「
キメラ」の語源となった。また生物学で異種の胚を
合成して両者の特徴を持って産み出された生物をこれにちなんで
キメラと呼ぶ。