プロマシア/ネタバレ

記事名読み
ぷろましあ・ねたばれ
「黄昏の男神プロマシア
獣人を生み、人間に互いに争う呪いをかけたと語られているが、事実は全く異なる。

「死」を望む神
原初のシード・クリスタルによって生み出された神々のひとりであるプロマシアは「再生なき完全なる死」を望み、実行した。女神アルタナはこれを悲しみ、シード・クリスタルの輝きを死んだプロマシアに与え、プロマシア人間として蘇らせた。その結果、クリスタルは5つに砕け散って母なるクリスタルとなり、世界の中心の輝きは消え、真世界は「ヴァナ・ディール」となった。

それでもなお、プロマシアの意思は「死」を望んでおり、自らの身を満たしていた「虚ろなる闇」を強く持つ「世界の終わりに来る者」を求め、全ての「虚ろなる闇」を集めて再度復活し、改めて「死ぬ」ことを望んだ。

クリュー達との戦い
セルテウスの戦い
約1万年前、ジラートの時代。クリュー人であるセルテウス霊獣バハムートと「『世界の終わりに来る者』が姿を見せ、これを打ち破ることができなかった時、霊獣たちがプロマシア分身である人間達を滅ぼすことで男神の復活を食い止めヴァナ・ディールを守る」盟約を結んだ。そしてセルテウスプロマシアを倒すべく、イブノイルの力を借りて神都アル・タユに向かうことになる
注釈1
武士道とは」より。


そして神都アル・タユジラートの民によって開かれた「楽園の扉」により「真世界」に転送され、アル・タユジラート人達は自らの内に秘められた神の記憶、つまり男神プロマシアの記憶を取り戻し、「プロマシアの『器』」へと一体化する
注釈2
これこそがバハムートプロマシアミッション中で言うところの「世界の終わりに来る者」である。


当初はプロマシアと戦うつもりであったセルテウスだが、男神に近づくと「虚ろなる闇」の呼び声に自らの「虚ろなる闇」が答え、正気を保てなくなってしまうため、近づくことすらできなかった
注釈3


一方、プロマシアの器は己の更なる合一を目指し、神都アル・タユに設置された「虚ろの器」に蓄積されていた莫大な虚ろなる闇を目指す。イブノイルはそれを防ぐために虚ろを己の身に封じて死のうとしたが、セルテウスはその前に自らが虚ろを取り込み、死ぬことでそれを防ごうとした。

しかし、霊獣フェニックスはそのままセルテウスが死ぬといずれ虚ろなる闇転生してしまうことを知っていたため、セルテウスに自らの半身を与え蘇らせた。こうしてセルテウスは半神半人として蘇ったが、大量の虚ろなる闇を持っていたために「プロマシアの『器』」に追われ、ヴァナ・ディールに降りることも不可能となり追い詰められた。その時明星の巫女イブノイルが自らの命の輝きをすべて放ち、犠牲になることで「プロマシアの『器』」を封印し、セルテウスは難を逃れる。
一人残されたセルテウスは、「真世界アル・タユで過ごすことになる。

しかし、世界の終わりに来る者との戦いはそれで終わりではなかった。
石の記憶により、人の命が汚れ、闇が生み出だされると、世界の終わりに来る者はいずれ必然的に現われて人すべてを黄昏へと導くことが定められており、将来ヴァナ・ディールは再び存亡の危機に立たされる運命にあったのである。

そこでセルテウスは、エシャンタールにいずれ世界の終わりに来る者ヴァナ・ディールに現われることと霊獣との契約を伝え、後のことを託していたのである。

エシャンタール世界の終わりに来る者に対抗するため、霊獣フェンリル月詠みを行い、1万年後、つまり冒険者が活躍する時代に「定めの地タブナジア」に「定めの子=世界の終わりに来る者」が生れ落ちるという「予言」を得た。人間の生涯としてはあまりにも長い時
注釈4
虚ろの器」で自らの虚ろなる闇を消し去った事により、終わり無き寿命を得ている。
をかけて、エシャンタールは来るべき日のために各地を旅し、知識を集め、人々に接していった。その果てに得た結論は、「世界の終わりに来る者は、人として死なせるのではなく、神として死なせなければならない」ことであった。

1万年後。予言の通りタブナジアの地に「定めの子=世界の終わりに来る者プリッシュが生まれる。彼女は…少なくとも外見上は…何事もなく育ち、タブナジア大聖堂で洗礼を受ける。が、この時用いられた儀式の道具である洗礼の箱、「暁の瞳」の能力によりプリッシュの内に秘められていた強大な虚ろなる闇魔晶石と化し、「世界の終わりに来る者」ではなくなった。ミルドリオンとしてタブナジア大聖堂に潜り込んでいたエシャンタールはその後枢機卿となったが、その時には既に「定めの子」プリッシュは葬り去るべき対象ではなくなっていた
注釈5
プリッシュはその後「ミルドリオンタブナジア大聖堂のお偉いさんになってから」大聖堂の外に出ることも許されるようになっている(「礼拝の意味 」より)。


そして天晶暦884年。目覚めたジラート人を中心に構成されたアルマター機関クリスタルラインを操作し、クリスタルの力を汲み上げた事で5つのクリスタルの力が弱まり、アル・タユにある母なるクリスタルにも影響を与えた。このことで「真世界」と化していたアル・タユが現世に徐々に降下を開始、同時にイブノイルによって封印されたプロマシアの「器」が現世に降臨する危険が現実のものとなった。

これに反応し、バハムート人間の滅亡を目指しクリスタルラインを通ってヴァナ・ディールへと降臨、真龍達を呼び寄せリヴェーヌ岬に陣取った
注釈6
その影響で岬は崩壊状態となり、リヴェーヌ岩塊群へと姿を変えた。

時間を置いて、セルテウスは5つに分かれたクリスタルの光を集めアル・タユ母なるクリスタルに与える事でアル・タユの降下を防ぎ、プロマシアの復活を阻止するため同じくクリスタルラインを通りヴァナ・ディールに出現。ジュノで出会った冒険者を「光の器」とすべくアミュレットを託し、クリスタルの光を集めさせた。

だが、彼らの計画は頓挫することとなる。バハムートエシャンタールらの抵抗で思うように事を進められず、セルテウスクリスタルの光の運び手である冒険者アル・タユまで導く事に成功し、魂を母なるクリスタルに捧げる寸前までこぎつけたが、プリッシュの説得とナグモラーダの妨害で未遂に終わる。

そして、想像していた「真世界」とは明らかに食い違ったアル・タユの現実に困惑し、加えて敬愛していたイブノイルの変わり果てた姿を目の当たりにして錯乱したまま「真実」を追い求めたナグモラーダの手によって、プロマシアの「器」の封印は解かれ、男神プロマシアが現世に現れる。
ナグモラーダを取り込むことで知識を得たプロマシアは、自らの分身である人間達がアル・タユの遥か下に広がるヴァナ・ディールに存在している事を知り、アル・タユの降下を急いだ。そこにプリッシュと、戦う意思を取り戻したセルテウス冒険者が立ちはだかる。

人類の存亡をかけた戦いは冒険者達の勝利に終わるが、プロマシア魔晶石を宿したプリッシュ虚ろに取り込もうとする。とっさの判断でプリッシュ魔晶石プロマシアの顔に投げつけ、セルテウスも光の槍を放つ。…プロマシアの顔から新たな魔晶石が生み出され、虚ろを失っていったプロマシアは倒れていく。しかしプロマシアもただでは倒れず、プリッシュに向けて最後の一撃を放とうと力を溜め、冒険者プリッシュを庇うべく前に立った。
その時である。冒険者の胸から光…これまでの旅で集めていった5つのクリスタルの光が天に昇り、代わりに光の雫がプロマシアに落ちる。攻撃を止めたプロマシアは天を仰ぐと、プロマシアを呼ぶ声が聞こえてきた。女神アルタナの声である。アルタナの呼びかけにプロマシアは応えると、その姿は光となって崩れ落ち、無数の光が母なるクリスタルへと戻っていった。
天から注いだ光の雫は冒険者達にも降り注ぎ、各々は愛の象徴である「アルタナの涙」を得た。

「聞こえるか 女神
我が命を守りしもの よ
我は「復活」する
そしておまえの望まぬ「死」へ と
虚ろなる闇の果てへ と
永遠の沈黙を伴い
落ちるべく
今度こそが
永劫の別れだ 女神よ」

???:……私の声が……
……聞こえる……?
……プロマシア……

Promathia:……ああ……
……アル タナ…… よ……


プロマシアが何故完全なる死を望んだのか。虚ろを受け入れたセルテウスの台詞が全てを物語っている。

Selh'teus驕慢嫉妬怯懦無知憎悪
そんな闇だけを抱えて生きる……ということを
終わらせたい、と。

また、プリッシュの以下のセリフに、心の闇と対になる要素が語られている。

Prishe女神アルタナの想い……。
 信頼、慈悲、正義、勇気、希望……。

この想いは大クリスタルの輝きに対応しており、プロマシアミッションでは種族ごとに異なる輝きを奪われ、再度手に入れるイベントがあることから、心の闇とは以下のような対応関係があるものと思われる。
種族心の闇アルタナの想い母なるクリスタル
ヒューム無知希望ヴァズの輝き
エルヴァーン驕慢信頼メアの輝き
タルタル怯懦勇気ホラの輝き
ミスラ嫉妬正義デムの輝き
ガルカ憎悪慈悲アル・タユの輝き
プロマシアの「器」
プロマシアミッションの終盤、プロマシアの意思を継ぐ存在である「世界の終わりに来る者」は、フェンリルの予言した「定めの子」プリッシュとは別に存在することがバハムートの言葉により明らかになる。
虚ろなる闇を得たセルテウスを追い詰め、イブノイルによって封印され、アル・タユの復活により現世に現れたもの。それこそがバハムートの言う真の「世界の終わりに来る者」であり、「プロマシアの『器』」とされるものである。かつてのセルテウスや、冒険者達が戦ったのは、「器」としてのプロマシアである。

繰り返すようだが、人間としての「世界の終わりに来る者」はプロマシアの意思を継ぐ、いわば代理人のようなものであり、プロマシアそのものではない。ただし神の歌とされる「石の記憶」を全て歌い上げることにより、その身体にプロマシアを呼び出すことができるのである。
だが、「プロマシアの『器』」は違う。「世界の終わりに来る者」とは比べ物にならないほどの虚ろなる闇を持つ、いわば「より大きなプロマシア分身」である。その正体は前述の通り、「真世界」と化したアル・タユで「神の記憶」を取り戻したジラートの民の集合体である。
勿論、全ての虚ろ吸収している訳ではないので、本来のプロマシアに比べれば遥かに劣る、不完全な存在であった
注釈7
神獣に対する召喚獣の存在のようなもの。だが、神であることには違いないので力は強大である。


だがこうも言える。ヴァナ・ディールに生きる全ての人間が、死したプロマシアから分かれたものであり、分け与えられた虚ろなる闇を抱く以上、各々の人間こそがプロマシアの「器」であると。

備考
さて、ここでひとつ問題が出てくる。
獣人の生みの親はプロマシアではなかった。
では誰が生んだのだろうか?どこから来たのだろうか?
トンベリという例があることが気がかりである。

プロマシアのモデルとなったのは、ギリシア神話の神「プロメテウス」(先に考える者という別名がある)と思われる。
プロメテウスは、人類に「火」を伝えたが為に、山頂に「鎖で縛られ」禿鷹に肝臓を啄ばまれ続けるという罰を受けたという。
プロメテウスは神であるが故に不死であり、啄まれた肝臓は翌朝には復活しまた啄まれたという。
また、一説によると女神アテナとともに人類を創りあげたともされる。

関連項目
】【アルタナ】【Selh'teus/ネタバレ】【Mildaurion/ネタバレ】【Nag'molada/ネタバレ

コメント表示/書き込み コメントはありません