カール大帝(シャルルマーニュ)の家臣で十二勇将(十二臣将、十二騎士)のひとりであるオリヴィエ(オリヴェ)卿の佩剣。
オートクレールとは「高潔」「高く清らか」「いとも清き」の意。
オリヴィエ卿とその愛剣は、中世フランスの叙事詩・武勲詩を代表する「ローランの歌」「ヴィエンヌのジラール」にも登場する。
叙事詩での
オートクレールの描写には下記のようなものがある。
「鍔金は金、柄は水晶にて飾れるもの。」(ローランの歌)
オリヴィエ卿は、ハンプトンのビーヴィス卿の末裔でビーヴィス卿は、円卓の騎士ラン
スロット卿の佩刀
アロンダイトを何らかの形で入手した人物で、彼の息子ガイが使用した後、時を経て「
オートクレール」と名を変え、オリヴィエ卿に受け継がれた。
オリヴィエ卿と同じく十二勇将のひとりで幼馴染の親友ローラン伯と共にピレネー西方の国境ロンスヴォーの峠において、イスパニア(スペイン)・サラゴスの王マルシシの軍と壮絶な
戦闘で活躍した。
オリヴィエ卿は敵軍王マルシシの叔父マルガニスと戦いマルガニスを討ち取るも、致命傷を受けていた
ため息絶えたといわれる。
ちなみに、カール大帝の愛剣が”
ジュワユース”、ローラン伯の愛剣が”
デュランダル”である。
どちらかといえば
熱血漢で勇猛果敢な性格のローラン伯とは対照的に、冷静沈着で知将というイメージのオリヴィエ卿だが、ロンズウォーの
戦闘では、その冷静な戦況分析ぶりもさることながら、
戦闘で敵を撃破した数はローラン伯よりも多かったといわれ、武芸にも秀でていたとされている。