FF11における人的ネットワークの形成には、
フレンド登録を活用する方法などもあるが、有形の
ユーザーコミュニティ形成手段という意味では、
リンクシェルは唯一の存在と言える。
ソロでは
クリア出来ない
イベント類も多く、他の
プレイヤーとの繋がりが非常に重要となるこのゲームにおいて、
リンクシェルは単なる通信ツールを超えた存在といえる。
基本的に
チャットができるようになるだけなので、相手の実物を一回も見ないまま
リンクシェル上でだけ会話をしている、なんてこともありうる。
目的により色々なタイプの
リンクシェルが存在する。
なお、
リンクシェルは、他
MMOにおいて「
プレイヤーギルド」「クラン」システムなどと呼ばれるものに近い。もっとも、
ギルド・クランが権利と義務を同時に与えることにより結束を促し、義務を果たすことで一定の権利が約束されるという性格も帯びるのが一般的であるのに対し、
リンクシェルのシステムそのものは何らの権利・義務関係も前提としていない。勿論、システムとして存在しないだけであって、
ユーザーレベルでの憲章の制定や何らかのルールや義務を与えることは可能。
人とのつながりにおいて、大きく
リンクシェルに依存する設計の本ゲームでは、しばしば「
リンクシェルに縛られる」問題が語られる事がある。
1つの
LSを付けろといった規則はどこにもないが、病めるときも健やかなる時も
ログイン時は1つの
LSを優先する、という
人間であれば他メンバーは好意を持ちやすいだろうし、都合の良い時だけ
LSに来る、という
人間には好意を持ちにくくなる感情の問題は、
中の人が
人間である限り発生してしまうものである。特定の
リンクシェルに貢献して信頼を積み上げていくか、複数の
リンクシェルで自由を満喫するか、それぞれのメリットとデメリットを認識し、自己責任でスタイルを選んでいくべきである。
また、他者との協力の必要性から、多くの
プレイヤーが
リンクシェルに所属する都合上、
リンクシェルメンバー同士のイザコザと言うのは常に可能性がある問題である。
表立った問題が起きておらずとも、メンバーの
プレイ時間、ゲームスタイルや
スキル、性格は
人それぞれであり、そういった各人の背景に配慮した社会的な言動を行わないと、声の大きなメンバーであればケンカになったり、声の小さなメンバーであれば不満を蓄積させてしまっていく可能性がある。そうして最悪問題発生により、
リンクシェルはおろか、個々人の
人間関係まで崩壊してしまう、と言うケースも、少なからずある。
あくまで仮想空間でのゲームのプレイを補助するツールである事を念頭に置き、補助ツールに縛られて、「娯楽」であることを忘れないように気をつけていきたいものである。また、
チャットの基本的な
マナーについてはゲーム内の"
Chat Manual"でも解説されているので、こちらに目を通してみるのもよいだろう。