プロマシアミッションを進めていくにつれ、過去の回想シーンに違和感を覚える場面が度々出てくるが、実は
プリッシュは
ウルミアよりも年上で、
タブナジア侯国崩壊以前から老化が止まっていることが本人の口から語られる
タブナジア地下壕の兵士達が
プリッシュを畏れ慕うのは、単にあの性格ゆえではないことは言うまでも無い。なにせ彼らが幼少の頃から文字通り「ガキ大将」だったのだから……。
。
プリッシュの肉体が老化を停止した経緯。
それは
ジラートが作り出した、「
虚ろなる闇」を「
魔晶石」へと変化させる力を持つ装置「
暁の瞳」により、「
世界の終わりに来る者」である
プリッシュが体内に宿していた強大な「
虚ろなる闇」をそのまま体内に
正しくは胸から突き出す形で。ビジュアル的に明確に表現されていないのは、性格はともかく一応「女性」であることを考えれば当然のことである。
結晶化させたことで、彼女が「
人間」でなくなったことによる。
虚ろなる闇とは、
人間が抱えざるを得ない
心の闇そのものであり、これを結晶化し切り離したことで、彼女の身体は
人間としての機能(老化)を失ったことになる。…あるいは、
人間よりも神々に近い存在になっていたのかもしれない。
以上の経緯から、不老の肉体になってしまった彼女は宗教的教義上に於いて、「存在してはならない者」(「忌むべき子」)として人の目に触れぬよう
タブナジア大聖堂に幽閉されていた過去を持つ。
暁の瞳自体は
タブナジア大聖堂が「
洗礼の箱」と名付け、聖堂に入る者、神学を志す者に対し儀式を執り行うために使用していた物である。
本来の目的は
プリッシュの
虚ろを封じ込めることではなく単に儀式の一環として行ったのだが、結果として
プリッシュの特異点に「
暁の瞳」としての本来の機能が作用したことになる。
ちなみに、
カーバンクルは「30年くらい前に
世界の終わりに来る者の誕生を感じたが、数年後消えてしまった」と言っている
ことや、30年前の合同調査隊は
タブナジアの魔石を携行している
ことから、成長が止まったのはほぼ30年前と推測できる。
プリッシュの年齢は見た目10代前半くらいであることを考えれば…いや、例え中身が四十路であっても大いに
萌えていただきたい。
なお、
プロマシアミッション「
暁」における
BFにおいて、彼女の真の実力が発揮される事になるが、詳しくは「
暁/ネタバレ」を参照のこと。
ところで、
タブナジア大聖堂で神学を学んでいたはずの
プリッシュが、何ゆえ破天荒極まりない性格と
戦闘能力を有するに至ったのであろうか?
戦闘能力については彼女が過去に修道士であった事が関係していると思われる。
ラングモント峠の逸話があるように過去の
サンドリアでは修道士が修行の一環として
格闘技の鍛錬を行っていた事があるらしく
FFシリーズにおける
モンクは
格闘家という位置づけであるが、本来
モンクという言葉は僧侶を指す。そこから転じて、武闘僧などを指す言葉として広まっている。中国の少林寺(嵩山少林寺)の僧を題材にした多数の映画や、近年のアクション映画「バレット・
モンク(Bulletproof Monk)」でチョウ・ユンファが演じた無名のチベット僧などにその姿を見ることができる。
、
サンドリアと交流があった
タブナジアが同様の事を行っていたと考えるのは想像に難くない。なにかと退屈していた
プリッシュが、ストレス発散を兼ねて
格闘技に励み、結果として並外れた
戦闘能力を得てしまったと考えるのが妥当であろう。
また、「
虚ろなる闇」を失った影響で、
プリッシュは
人間の心が読めるようにもなってしまい、人が抱える闇の部分…
虚ろ…を望まずとも見つめ続けることになる。だが、「
虚ろなる闇」を失った彼女にとっては
人間の
心の闇、負の感情は意味の無いものとなっていた。当然、自分の心の中からも、恐怖や悲しみといった感情が消えたことになる。そしてなにより、
プリッシュ自身が世界の終焉を考え、望み、目にしながら共に死にたいと願っていた。以上のことから、相手の考えを読み取りながら強く(心ならずとも無神経に)振舞っていった結果、今のような性格になっていったと思われる。
そんな彼女も、
プロマシアとの決戦後、人の心が読めなくなったこと…それも共に闘ってきた友である
冒険者の心が読めなくなった事に激しく動揺し、決して誰にも見せなかった涙を流す。しかし、自分が
冒険者と同じ存在になった、「特別な存在」ではなく
心の闇を持つ普通の
人間に戻ったことに気づき、
人間の素晴らしさを実感する。
その後
プロマシアミッション「
日輪を担いて」で急にしおらしくなって登場
。
タブナジアの住人曰く、「どうやらどこかで頭を打ったらしい?」と噂されているみたいだが結局後続
クエスト「
世界に在りて君は何を想うのか?」で演技(悪戯)だったと判明した。同時に共に戦った
冒険者に浅からぬ想い
恋心、のようにも見えるが恐らくは友情のようなものであろう。
を抱いてる節もあり、その照れ隠しでもあったようである。
数十年かけて取り戻した
人間の感情、そして
女神アルタナの涙によって得た「愛」の光。終焉を望まず、周囲の
人間と共感しながら生きていける自信を得た
プリッシュは、これからどのような女性に成長していくのだろうか…。