流しロット

記事名読み
ながしろっと
アイテムの分配形態の一つ。単純に「流し」とも言われる。

ドロップ後5分経過した場合、パスしていないメンバーへランダムにそのアイテムが分配される」という仕様を利用したもので、この間一切のロットインが行われなければ、理論上は全員がロットインしたものと同じ条件で戦利品の分配が行われる…という原則に基づきアイテムの分配を行う形態。
流し「ロット」と名は付いているものの、実は誰もロットはしていない。ロット受付時間オーバーによりアイテムが無作為に「流れ」ることを、ロット方式に見立てたものである。

アイテムドロップ数が極端に多いレベリングや、デュナミスなどといった多くのPTプレイで主流となっているロットインスタイル。

特徴

これに尽きる。最大の利点は役割上忙しいとされる釣り役パーティ支援を担当する者に余計な負担がかからないことと、彼らのロットし忘れなどで戦利品の分配に不公平さが生じることを防ぐことができること。さらに、余計な手間を省くことで狩り効率を上げられると言う利点もある。
また、一部ではロットインによる不正が排除できるとも言われている。が、現実にはそのようなツールは存在しない。ロットインの数値や、/randomの数値はサーバー側で出力している為、クライアントサイドでは介入できる余地が無いと認識されているためである
注釈1
おそらくこの推測は間違っていないが、一般ユーザはこれを結論付けることは不可能。

歴史
サービス開始当初のロットインシステムは、パーティで一番高いポイントをロットインしたプレイヤーアイテムが渡り、そのプレイヤーマイバッグが満杯もしくは入手条件に満たない時アイテムは消滅してしまっていた。(通称異界送り)
それを防ぐためにパーティ全員がアイテムを常にロットすることが慣例
注釈2
電撃旅団のOshoさんが4コマでこの事について触れている。2003年4月頃の話。
となっており、特に欲しいアイテムの場合はマイバッグをせいとんし、さらに他の戦利品をパスするなどの対策をとっていた。しかし誰かがアイテムロットもしくはパスしない場合
注釈3
2003年10月からサービスを開始した北米からアクセスするプレイヤーロットしない傾向が強かった。
、そのアイテムがいつ流れるかわからず消滅してしまうケースも多々発生していた。

その対策として2004年2月26日のバージョンアップにより大人数コンテンツのデュナミス実装と共に、現在のロットシステムが適用されるようになる。現行のロットインシステムは一番ポイントの高いロットをしたプレイヤーマイバッグが満杯だった場合、そのアイテムは消滅せず次に高いロットを行ったプレイヤーに権利が移るようになっている。
さらに2008年6月10日のバージョンアップ実装されたマイバッグを自動的にせいとんする設定と相まってアイテムが消滅することは稀となり、今日パーティにおいては全員が常にロットするスタイルは廃れ、もっぱら流しロットが主流になっている。

またこの2004年2月26日のバージョンアップでのロット方式変更以前でも、Cerberusワールドではサービス開始初期からこの「流しロット」が採用されていたとされる。
パソコン版FF11βテストではこの「流しロット」が慣習となっており、パソコン版発売に合わせて稼動したワールドの一つであるCerberusワールドだけがこの慣習を受け継いだものと思われる。

多くのワールドで主流であったロット方式と、当時としては異端であったCerberusワールドの「流しロット」。
ネトゲ実況板などでは、両者の有効性を巡ってかなり感情的なやりとりも見られた。

注意事項
主流といっても、ルールでは無く、当然説明書などにそのことが載っている訳でも無いので、ロットするメンバーがいた場合に「ロットしないで流しましょう。」とアナウンスし、合意を得る必要がある。

流しルールの際でも、クエストアイテム等のようにある冒険者にとっては「是非欲しいアイテム」がある場合、他のメンバーに「欲しいです」と言えば、大抵快くみんな「パス」してくれるので、遠慮しないでちゃんと言った方が良い。
自動分配の仕組み
戦利品ボックスにあるアイテムドロップ後5分、あるいはそのアイテムドロップした後10個目のアイテム戦利品ボックスに入った時点で、そのときにロットインしていたなかで最もロール値が高かった者が獲得する権利を得、誰もロットインしていない場合に限りパスしたメンバー以外の誰かにランダムで分配されるという仕様になっている。
つまり、誰か一人でもロットインしていればその時点で分配候補が全員ではなくなってしまう。

そのため、この方式を採る裏LS等では流し対象アイテムロットインした場合強制的にパスをさせるなどのペナルティが課され、それを無視した場合にはキックなどのさらに重い処罰が待ち構えている。逆に、流し対象以外のアイテムに関しては早めにロットかパスをする必要性がある。

ちなみに、デュナミスなどで時間切れになり全員が強制排出された場合に戦利品ボックスに残っていたアイテムは、そのエリアに最後に突入した者の懐へ入るようになっている。例えば回線切断などで落ちて復帰した場合でも新たに「突入」したことになるため、これを悪用することで時間切れ間近のドロップを独り占めすることができる可能性もある。これを防止するために、デュナミスでもエインヘリヤルのように、アイテムロットのための時間を設けてもらいたいものである。
備考
全てのアイテムは、アイテムの性質によって内部的にいくつかの優先度が設定されており、ランクの高いアイテムがボックスにある状態ではオーバーフローの発生が厳密に「ドロップ後10個」ではなくなることがある。
たとえば獣人印章獣神印章戦利品ボックスにプールされている状態だと、その他のアイテムが10個飛び込んできたとしても、制限時間(5分)前に戦利品ボックスから押し出されることはない。

またデュナミスにおいてもAF2レリック旧貨幣素材という優先法則があり、AF2及びレリック戦利品ボックスに入っている状態でその後旧貨幣が10枚飛び込んできても、戦利品ボックスに収まりきらない分の旧貨幣が間を置かず押し出されることになる。逆に言えば、戦利品ボックスがAF2レリック旧貨幣で埋め尽くされていた場合、素材ドロップしてもロットインの隙すらなく誰かの懐に直接飛び込む。

このランクは、一般的にレア度の高い(ドロップ率の低い、あるいはRare Ex属性付きなど)ものほど高く(ボックスに留まりやすい)、クリスタルなどのありふれたアイテムは低い(押し出されやすい)。

ドロップアイテムが大量に出る環境においてのレアアイテムの扱いを考慮した設定だろうが、意外なところで流しロットにも影響を及ぼしている。レアアイテムAF2など)は手動ロットで希望者に振り分けることが多いため、小銭に惑わされず受付時間が長く取れるこの仕様はまさに痒いところに手が届くものだろう。
惜しむらくは、AF2と並んで価値が高い人気アイテムである100通貨単位貨幣が下位の貨幣と同じ優先度のために乱戦中はサクサク流れてしまうことだろうか。
関連項目
ロット

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