Garazu-Horeizu/ネタバレ

記事名読み
がらずほれいずねたばれ
ガラズホレイズは歴史上、第四次ヤグード戦役で「無敗の勇者」ことメダダに敗死し、ヴァナ・ディールから姿を消した。ガラズホレイズを復活させようと暗躍する者たちもいるとはいえ、現代に生きる人々にとって既に過去の人物だと言えるだろう。

しかし蝕世のエンブリオでは、ガラズホレイズが死してなお魔法理論の研究を続けており、遂には世界を脅かすほどの存在となっていった経緯が描かれている。

本項ではガラズホレイズが死後、どのような道を歩んだのかを解説する。
カオスとの出会い
死後、ガラズホレイズの魂は強者として冥界ヴァルハラに招かれ、冥界の住人となった。第四次ヤグード戦役で目撃されたデーモン族ガラズホレイズを迎えに来たものと思われる。

しかし、ヴァルハラの住人になってからもガラズホレイズは「渦の理論」の完成を諦めなかった。生前、満月の泉霊獣フェンリルと接続しようとして失敗し、この方向性が間違っていたことを身を以て知ったガラズホレイズは、理論の発端となった幼獣ネスナスを生み出した霊獣カオスの研究に立ち返ることになる。

ガラズホレイズヴァルハラで200年の間少しずつ仲間を増やしながら、蝕世の卵を生み出した霊獣カオスの情報を集めていたらしい。そしてヴァルハラに隠されていたカオスの眠る蝕世の卵を見つけ、それを100年間守って孵すことに成功する
注釈2
どのように卵を見つけ出したのかは語られていないが、オーディンカオスの入った蝕世の卵ヴァルハラヘルガフイェルの山に縦穴を掘って封印していることから、仲間から得た情報をもとに探し出したのものと思われる。

オーディンへの反逆
元々オーディンは、5000年前にアストラルの理を乱したカオスを討伐しようとして果たせず、やむをえず封印したという経緯があったため、孵ったカオスをすぐさま討伐するように命じた。

しかしガラズホレイズオーディンに反旗を翻し、カオスに倒された者たちの魂を餌にしてカオス強化し始めた。そしてカオスと接続してアストラル界から純粋な魔力を汲み出すことで、魔力の源と繋がることで永遠に連続して魔法を使えるようになる理論である「渦の理論」を完成させている。
その先へ
ガラズホレイズは、完成した渦の理論メダダが使っていた幻を映し出す魔法、相手に紋様を刻んで魂を操る魔法、そして霊獣カオスの力を用いて、オーディン相手に有利に戦いを進めていく。

しかし、ガラズホレイズヴァルハラの支配といった俗物的な野望を抱いていたわけではなく、渦の理論の先を見据えた研究を行っていた。それは、大量のクリスタルの力を吸収することにより、カオスと同じように「霊獣」になれる、という「螺旋の理論」(spiral theory)である
注釈3
蝕世のエンブリオムバルポロスへ集え」によると、ガラズホレイズが第四次ヤグード戦役を引き起こした際、竜族だったカオスクリスタルを食らって霊獣となった伝説をヤグード族から聞いたことで、俄然そちらに興味が移っていったという話を聞くことができる。このすぐ後にガラズホレイズは命を落とすことになるが、生前から霊獣化の研究も視野に入れていたものと思われる。


普通、人間クリスタルの力を直接取り込むことはできないが、この問題はカオスを介してアストラル界からクリスタルの力を吸収することで解決の目処が立った。一方でガラズホレイズは多くの魂で検証を行うことで、クリスタルの力を取り込めば誰でも霊獣になれるわけではなく、魂の器の大小に霊獣化の成否が依存することを突き止めていた。

霊獣となるためには魂の改良と肉体の調整が必要で、そのためには大量の人の魂が必要という結論に至ったガラズホレイズは、ヴァナ・ディールに生きる人間からも魂を集めるため、ヴァナ・ディールへの復活を目指すことになる。
ガラズホレイズは亡者を地上に遣わして配下を増やし、ヴァナ・ディール側から冥界の門を開けさせることに成功する。

しかし、ヴァルハラヴァナ・ディールが混ざり合った空間で冒険者と2度目の邂逅を果たしたときに、そこに意味があるのではないかと考え、冒険者に仲間になるよう持ちかけた上に一人で戦う決断をした。結果的にこれがガラズホレイズの命運を決めることになる。

冒険者に敗れたガラズホレイズヴァルハラに逃げこもうとしたが、ヴァルハラから追ってきたメダダクレブオグレブ兄妹に阻まれ、クレブオグレブ魔法アルテマ」によってとどめを刺された。魂は霊獣カオスに食われ、今度こそ完全な死を迎えることになる。

もしガラズホレイズヴァナ・ディールに復活していれば、霊獣カオスと共に人も獣人も蹂躙され、さらにアストラル界からクリスタルの力が吸い出されて生命の循環が乱されるという地獄絵図になり、しまいには自分の可能性のためなら他者を顧みない危険な霊獣が誕生することになっていたかも知れない。

最終的には冒険者たちの手によってその野望は食い止められたが、ヴァナ・ディールは一人の人物によって、大惨事の一歩手前の状態になっていたのである。
関連項目
Garazu-Horeizu】【蝕世のエンブリオ】【カオス】【ヴァルハラ(世界)】【渦の理論

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