中世ヨーロッパにおいて、騎士達の修練や娯楽、文化として行われていた模擬試合があり、その試合形式の一つ、全身を甲冑に包んだ騎士が一対一で行う馬上槍試合(ジョスト)において使われていた、競技用の馬上用槍の一種が「
ブールドナス」である。
お互いが突進し、すれ違いざまに槍を当て、相手を馬上から突き落として勝敗を決める試合で、
ブールドナスは中空構造の木製の
ランスであり、比較的軽い
衝撃で破砕したり折れたりするようになっている。
とはいえ、いくら全身を鎧で固め、ルールがあり、競技用の武具を使用していたとしても、基本的に荒々しいものには違いなく、死者、負傷者は当然のように発生する激しい競技であった。