日本の妖怪「がしゃどくろ」が元と思われる。原典ではひらがな表記であるが、近年しばしば「餓者髑髏」と当て字されることがある。
戦や飢饉で埋葬されずに死んだ者たちの怨念が、骸骨が巨大な骸骨の姿となり、
ガチガチと音を立てながら夜中に彷徨い歩くという。がしゃどくろの「がしゃ」はこの歩く時の擬音とされている。
1968年が初出とされており、図鑑の作者によって考案された創作妖怪で、一般的な妖怪と違って地域の伝承などに登場するわけではない。水木しげるが取り上げたことで一般には知れ渡ったようだ。
江戸時代の浮世絵師歌川国芳の浮世絵「相馬の古内裏」に描かれている大髑髏が初期の頃からモ
チーフにされている。前述の通りがしゃどくろは、昭和後期の大怪獣ブームにのって口裂け女などと時を同じくして誕生した創作妖怪であるため、「相馬の古内裏」の大髑髏はがしゃどくろではない。