エルシモ海戦

記事名読み
えるしもかいせん/Elshimo Campaign
C.E.786年、エルシモ諸島近海を舞台に、タブナジア侯国バストゥーク共和国連合艦隊とウィンダス連邦艦隊との間で繰り広げられた海戦のこと。

海戦勃発までの経緯
 開戦の本質的な原因については諸説あるが、そもそもは事件の17年前、パムタム海峡を根城とするミスラ海賊を、ウィンダス連邦ミスラ海兵隊として連邦軍に編入(ミスラ海兵隊の項参照)したことと、タブナジアバストゥーク両国の交易圏拡大がその遠因として挙げられている。
 ミスラ海兵隊ミスラ傭兵団の前身となった組織だが、発足当時は事実上「ウィンダス船籍の船には手を出さない海賊」という集団であり、実際に私掠船としての許可も与えられていた。
 一方で、タブナジア侯国東エラジア社に代表されるような他国船籍の交易船が、当該海域を海賊の脅威を避けて航行しようとすると、嵐が多く危険な南海を通過しなければならなかった。
 当時ウィンダス連邦は同国の港への緊急避難を認めていなかったため、他国が無理に交易船を出しても損害が募る一方だったのである。かくしてウィンダスC.E.599年から続く南の国星の神子セポリリによる国交樹立に始まる)、そして東方の国々との貿易を強化することとなったのである。
 しかし、海上交易によって存立していたタブナジア侯国と貿易大国バストゥーク共和国にとっては南方・東方との貿易を半ば独占しているウィンダスは、目障りな存在であった。
 そしてついにC.E.786年、タブナジアの提案により、
注釈1
タブナジアの貿易会社“東エラジア社”の意向が強く働いたと言われている。http://www.playonline.com/ff11/guide/development/vt2/14/re14.html
バストゥーク87隻、タブナジア37隻からなる連合艦隊をエルシモ諸島へ送り込み、点在する海賊の根拠地をひとつひとつ潰していった。この際、連合艦隊が海賊のみならず、ウィンダスの魔行貨物船や魔行戦艦も無差別に攻撃対象としたことが発端となり、急遽ウィンダス連邦もこの海域へ艦隊を派遣、海戦の火蓋は切って落とされた。


海戦の推移
 序盤こそタルタル魔法ミスラ海兵隊の活躍でウィンダスが優勢だったが、急遽編成されたタルタルミスラの混成艦隊は指揮系統が混乱し、ひとたび潮の流れが変わると、長射程の火砲を備えた連合艦隊が押し返した
注釈2
当時、タブナジアの観戦武官として居合わせていたサンドリアの”ラストドラグーンエルパラシオン(Erpalacion)も参戦し、魔行艦7隻を操船不能にする大活躍を見せた。http://www.playonline.com/ff11/guide/development/vt2/13/re14.html
連邦軍ミスラの接舷攻撃により局地的に勝利した場合もあったものの、甚大な損害を被り撤退を余儀なくされた。歴史的には第二次コンシュタット会戦よりも新しい出来事で、ヴァナ・ディールにおいてもっとも最近の人間国家間紛争だったとも言える。


海戦後
 この結果、ウィンダスバストア海の制海権を失い、南方との貿易を独占することはできなくなった。一方、タブナジアは、南方との貿易によってますます海洋国家として発展していくこととなった。
 この海戦は、ウィンダス連邦からしてみると「利の為にバストゥーク共和国タブナジア侯国が仕掛けた侵略戦争」であり、一方のバストゥーク共和国にとっては「海賊と結託して数多の非武装船を襲っていた非道のウィンダス連邦の艦隊を討伐した正義の海戦」であった。いずれにせよ、本海戦は両国にとって未だに口の端に上る戦争となったのである。
関連項目
ミスラ海兵隊

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