PCに対して
ケアルや
レイズを行ってくれる
ピクシー族は、狩猟せずに
放置すると有益な存在である。そのため、
イクシオン実装以前より
ピクシーを倒す
PCやその行為に嫌悪感を覚える
PCは少なからず存在していた。加えて特に有益な
ドロップ品も無かったため、
ピクシーは保護(
放置)するべしという風潮は自然と広まっていた。
しかし、
火車の灰を
ドロップするようになってからは、当然であるが狩られるようになっていった。
火車の灰のために
ピクシーを狩る事は、一種の
トリガーアイテム取りであることから見ても、なんら規約に反する行為ではない。
しかし問題となるのは、公式チームや情報雑誌で明らかにされた「
ピクシーを倒したり
妖蟲のフラスコを開放すると個体数・出現
エリアが変動する特殊なシステム」である。
このことから
ピクシーからの支援を望む
PCと
イクシオン討伐に挑む
PCとの確執が生まれ、
ピクシー狩り容認派と否認派による熾烈な争いが繰り広げられた。
まとめれば、
ピクシー狩りをめぐる軋轢は、
火車の灰を目的に狩りを行うことで、
ピクシーを解放した善意の者が労力を負い、その資源を解放者とは無関係な狩猟者が消費しているのではないだろうか?というものである。
しかし、
ピクシーの数が極限まで減ろうが、現代に出現するまで数が増えようが、
サーバーメンテナンスで全てリセットされることが判明したため、事態は沈静化した。
イクシオンはギリシャ神話に登場する人物で主神ゼウスの妻、ヘラを誘惑しようとしたため、神罰を与えられ火の車に縛り付けられて永遠に回り続けるという罰を与えられている。
火車の灰をぶつけると襲い掛かってくるのはこの伝承に由来しているのだろう。ただし、英名のStygianはギリシャ神話版三途の川ステュクス(Styx)の形容詞であり、上記の罰のニュアンスは失われている。
イクシオンが磔にされた火の車輪をあらわす固有名詞がないために、
Dark Ixionとの関連をあからさまにしないネーミングとしては、このような翻訳をせざるを得なかったのかもしれない。