平安時代後期の備前国の刀工包平(かねひら)の作。
戦国武将・池田輝政が所有していた逸品。包平作の偉大な刀という意味で大の字を冠している。現存するすべての日本刀(国に登録されているものだけで260万本以上とされる)の中でも最高傑作であるとされ、神品に近いという評価がある。
全長二尺九寸四分(通常の刀より大柄)。刀を鍛える時に必然的に生じる鍛え傷は一切無い。製作されてから1000年近く経った古作であるのにも関わらず、研ぎ減りはほとんど無く、きわめて健全。身幅が広くて腰反りが高く堂々とした姿。鉄の質、鉄の鍛えともに瑞々しくて力強いものであり比類が無い。波紋も艶麗極まりない。現在は東京国立博物館蔵。
童子切安綱と並んで、国宝指定されている日本刀の中でも、その筆頭に挙げられる大逸品である。