Kamolo-Domilo/ネタバレ

クエスト憂国の使者内で描かれるウィンダス連邦戦闘魔導師団長軍議において、大魔元帥ロベルアクベル(Robel-Akbel)よりカルゴナルゴ城砦司令の任を委ねられる。他の有力師団長たちが軒並み聖都の留守居役となった一方で、要衝である同地の守護を任せられるあたり周囲からの評価は決して低いものではなかったと窺われる。もっとも、当の本人の認識はそうではなかったようだ。

続く降臨、異貌の徒で、彼はミスラ傭兵団・猛虎団をカルゴナルゴ城砦の守りに充てるというロベルアクベルの命に背き、星の神子の命を騙り独断で猛虎団をオズトロヤ城へ向かわせる。この時点でオズトロヤ城には当のロベルアクベルが僅かな手勢と共に軍を進めていた。無謀にも少数で出撃した大魔元帥が窮地に陥ったところを神子様と傭兵の機転が救った。そんな噂話を流して彼の権威を失墜させる。その既成事実を作るために、城砦司令としての本来の任務よりも、ロベルアクベルの面目を潰すというごく個人的な感情を優先させたがゆえの行動であった。

敢えて彼を擁護するならば、ちょうどこの時に現人神ヅェー・シシュ(Tzee Xicu the Manifest)自らが率いるヤグード教団軍のカルゴナルゴ城砦襲撃計画が重なってしまったことは不運だったと言えるだろう。彼は自らの人馬戦闘魔導師団と堅牢な城砦があればヤグードなど敵ではない、そもそも襲撃自体あるはずもないと考えていたが、耐魔装備で固めたヤグードにとって無力だったのは彼ら魔戦士たちの方だった。渾身のファイガがヤグードに傷一つ与えることができなかった瞬間、彼はようやく事態の深刻さに気づきミスラ傭兵団の援護に回るが、時既に遅く連邦軍は容易に覆せない苦境に陥っていた。

結果的にはヤグードの企みを知ったサンドリア王立騎士団が援軍として到来したことにより城砦を巡る形勢は逆転し、現人神の真の狙いであった聖都襲撃計画もロベルアクベルの慧眼と冒険者の活躍によって頓挫する。とは言え、城砦及び聖都防衛戦では多くの犠牲者が出ることとなった。最悪の事態を免れたのは不幸中の幸いと言えるだろう。

ヤグード軍撃退後、カモロドミロは星の神子の命を騙り、カルゴナルゴ城砦、ひいては聖都ウィンダスを陥落寸前の危機に追いやったとしてロベルアクベルの剣によって断罪された。星の神子や軍法会議を通さずに一師団長を処刑することが許されるほどの権力も所持しているようであるが、大魔元帥の評判の悪さから、彼が意趣返しとして独断で行った可能性もある。

なお、部下であるLukka-Lakkaが処罰された描写はない。

ロベルアクベルを貶めようとする行いから彼の策略家のようなイメージばかりが先行するが、ヤグードの耐魔装備を目の当たりにすると、即座に魔導師団からの精霊魔法攻撃を止めさせ、ミスラ傭兵団への強化魔法での支援へスイッチさせるなど賢明な人馬戦闘魔導師団団長としての一面も垣間見ることができる。

【Kamolo-Domilo】