白書

記事名読み
はくしょ
ファミ通」のエンターブレインより刊行されているFF11攻略本の一つ、「FINALFANTASY XI ジラートの幻影 公式ガイド for EXPERT ヴァナ・ディール研究白書 Ver.031111 」のこと
注釈1
余り知られてないが、この本の執筆はゲーム攻略本製作会社「テッツ・インターナショナル」である。代表作は『ダービースタリオン全書』シリーズや『ギャロップレーサー』、『サカつく』などのSLGゲーム書籍。


「研究白書」の名のとおり、ゲーム内における様々な事象を独自の理論で解析し、その結果をまとめた本。
この時期に刊行された書籍のなかではこういったゲーム内の事象の確率論などに触れている書籍は少なく、そういった意味では当時重宝されたものであると言える。
今日のダメージ計算論の主流である「固定ダメージ」などの概念も、同様の検証で垣間見ることができている
注釈2
実際に固定ダメージの概念が実用化されたのは検証スレ住人の功績によるところが大きい。同書の検証では固定ダメージ攻防比の算出にまでは至っていないのが大きな理由である。
のは検証の方向性自体が誤ったものではないことを裏付けるものである。

しかし、当時から白書に記されている検証結果が全て有意なものであるという評価は受けておらず、特に専門的な検証を数学的な見地も交え(時には必要以上に)高い精度で打ち出す「検証スレ」の住人からは酷く扱き下ろされていた模様。
現在でも、検証スレ住人の間では「白書の内容は一通り疑ってかかれ」という格言が生きているほどである。

今日でこそその検証内容が「サンプル数が少ない
注釈3
フライ族TP技カースドスフィア」の属性調査と銘打って各10回という信頼度の低いサンプル数で「属性」と断定している。後に、エボカーブレーサーを用いたプレイヤー検証によって、闇属性であることが確定している。
、条件が限定的、その割に結論が断定的で実用性に乏しい」と一笑に附されるものになっているが、実際に同書の検証の実用性の低さに触発されて詳細な検証を行ったという例も少なくなく、皮肉にもヴァナ・ディールの事象の原理解明に大きく寄与したことは間違いない。

また、実際に数値的な検証を行っているのは冒頭およそ10%の部分のみであり、残りはジョブの紹介や狩場案内、合成レシピモンスターデータが掲載されている。特にジョブの紹介部分ではファミ通節全開といった風情で、「暗黒騎士は当たりはずれが多いため、PTに誘いにくいのは否めない」などといった主観的な発言なども散見される
注釈4
プレイヤーの視点に近いといえばそうだが、世の暗黒騎士からすれば偏見もいいところ。何よりも性質が悪いのは、この手の偏見を確かめもせず真に受けてしまうプレイヤーが結構いる事である。


2005年以降、ファミ通は「ヴァナ・ディール通信」などの攻略本を発売しているが、こちらは無難な攻略記事にファミ通本誌のテイストを加えたものとなっており、白書のような検証メインに据えたものではない。

2011年4月にはファミ通Connect!Onに掲載された検証・実験記事をまとめたものがファイナルファンタジーXI ヴァナ・ディールリサーチ ジッケンブック (エンターブレインムック) として発売された。
関連項目
攻略本】【ファミ通】【検証

コメント表示/書き込み コメントはありません