アタルフォーネ盗賊団には盗賊団としての一面の他に、金を積めば仕事を請け負うという裏の顔があった。彼等を用いれば
依頼主は全く疑われることなく目的を果たせるため、汚い内容の仕事を依頼していた者はかなり多くいたようである。
しかし、
アタルフォーネが
黄金のたてがみと
銀刀のイズメニオスという2人組の賞金稼ぎによって捕らえられたことで、
依頼者達は慌てることになる。仕事を依頼していた人物の一人であるテュロム伯爵は牢の番人を買収し、自分と盗賊団の繋がりが漏れる前に
アタルフォーネを毒殺しようとした。
だが実はそれこそが
アタルフォーネの狙いであった。彼は公開処刑ではなく獄中での暗殺であることを利用し、死んだ
振りをして周囲を欺き脱獄を果たす。こうして
アタルフォーネは己の存在をこの世から消し、生き延びることに成功したのである。
その後
アタルフォーネは西の異国へと逃亡。団員の統括を
ヴォーダラムに任せ、自身は西国の地でとある資産家を味方に付ける。「
タブナジアの魔石」を見つけ出すことを見返りに、資金供与の約束を取り付ける。
アタルフォーネが目指していたのは、
タブナジアの復興、新生騎士団の再建、そして己の出自であるレヴメル家の復活である。