ギリシャ神話に出てくる美女(人間)。魂の象徴、化身とされ絵画などでは蝶の羽を持つ少女の姿で描かれている。元々この言葉にはギリシャ語で、魂、心という意味がある。
彼女はある小国の三人の王女の末娘でその美しさは評判だったが、それが美の
女神アフロディーテを
嫉妬させてしまう。アフロディーテは息子の愛の神エロスに命じ
プシュケーを醜い化物と結婚させるように仕向けさせた。
彼女の近くにやって来たエロスは金(恋)の矢で
プシュケーを射ようとしたが、その美しさに一瞬心奪われて
矢尻で自らを傷つけてしまい逆に彼女に恋をしてしまう。エロスは
プシュケーを自分の妻にしたいと思ったが、アフロディーテの言いつけもある。そこで彼は一計を案じて王に彼女を化物の妻にするように神託を与え、彼自身がその化物になりすました。そして彼女には必ず闇の中で会い、決して自分の顔を見ないように約束させたのである。
エロスは
プシュケーをとても大事にしたので彼女は幸せな日々を過ごした。だが妹の幸せを快く思わない姉達にそそのかされ、寝ているエロスの顔を見てしまう。約束を破られたエロスは怒り彼女の元を去っていった。
後悔した
プシュケーはアフロディーテにエロスと一緒になることを許して貰おうと決意する。自分のプライドを傷つけて、更に息子まで奪いに来た娘にアフロディーテは怒り心頭。もちろん許す気もなく過酷な
試練を吹っかけて追い返そうとした。だが一途な彼女は神々やエロスの助力もありついにその
試練をやり遂げる。ゼウスも仲介に入りアフロディーテの許しを得た二人はようやく結婚できたのだった。