弱冠20歳の幼い
ガルカ。彼こそが実は現在の
語り部である。
しかし、自由をこよなく愛する彼は
語り部であることを告白することで周囲の期待や尊敬を集めることを何よりも嫌った。だから隠し通してきたのである。
だが、心の拠り所を失った仲間達の抱える悲しみや怒りを知って現状の
ガルカ族を憂い、ついに自らの正体を明かすこととなる。
そして今の
ガルカ族を縛り付ける
語り部信仰を捨て、新たな生き方を模索することを提示するのである。
なお、彼の親友であり、また保護者でもあった
ウェライはすでに彼が
語り部として
転生していたことに気づいていたようだ。そして知りながらも彼の生き様を尊重してあえて知らない
振りをしていたのである。
とはいえ子供のくせに妙に博識だったり、通常知り得ないことを知っていたりと
ガルカの中でも印象に残ることをいつもやらかしていたため『実はこいつが
語り部なんじゃ?』とハナから疑っていた
冒険者諸氏も多いのではなかろうか。