ウィンダスミッション「
王と道化師」で、
シャントット博士からもらえる「
だいじなもの」。
手袋には
五院の指輪をはめ込むように作ってあり、手袋それ自体に
魔法が施されている。
五院の指輪を一度にはめると、身体が
魔法に耐え切れずに燃え尽きてしまうといわれているが、この手袋を介して指輪をはめると、身体が燃えるのを防ぐことができる。
実はこの手袋は、
シャントット博士が新たに作ったものではない。実際に作ったのは、20年以上前であると推測される。具体的には
カラハバルハが存命のころであると、
シャントット博士のセリフからは読み取れる。
わたくしも一度この威力を
試してみたかったんですけれども、
カラハバルハが
どうしても貸してくれなくて……。
ああ、思い出したら
腹がたってきましたわ! あのとき、その
目の院の指輪さえあれば……!
このセリフ中にある「あのとき」とは何のことかは不明である。しかしながら、
シャントット博士自身の強大な
魔力で実行できず、悔しがる事柄となると相当である。
この手袋を介して
五院の指輪をはめることで、
アプルル院長は
闇牢を破り、中に閉じ込められている兄
アジドマルジド院長を助け出すことに成功する。この手袋はその後、
シャントット博士の手に渡ることになる。その理由というのが・・・
わたくしのちょっとした思い違いで
手袋から指輪が抜けなくなってしまいましたの。
……ああ、ご安心なさって。
わたくしがちょっとひねれば、すぐ抜けると
思いますから。そういうわけで、
院長の指輪は
しばらく預からせていただきますわ。オホホホ!
常夜の手袋から本当に指輪が抜けなくなったのか、あるいは抜けなくなるように細工しておき、この後
シャントット博士が何かに使ったのか・・・いずれにせよ、
常夜の手袋は
ウィンダスミッションが終わるまで
シャントット博士の手に残ることになる。
その後、
常夜の手袋は・・・
ああ、まったく残念ですわ。
あんなに素敵な手袋がせっかく手に入りましたのに。
相手を殺してでも
手放したくはなかったんですけれども……。
アプルルが「
手の院の予算3年分で買い取る」
というから、仕方なく売ってしまいましたの。
わたくしも、まるくなりましたわね。
そうそう、
満月の泉での戦いに呼ばれなかった
ことも、恨んではおりませんのよ。
……ただ、少しばかり
呪わせていただきますけどね。オーホホホホ!
つまり、指輪を外したあと、手袋ごと
アプルル院長が「買い取った」のだ。値段の「
手の院の予算3年分」というのは高すぎる気がしなくもないが、
アプルル院長は歴代
手の院の
院長のご多分に漏れず、金に関するやりくりが下手なことで有名である。
この、
闇牢脱出から
ウィンダスミッション終了までの間に、
シャントット博士が
常夜の手袋で何をしていたのかは不明である。
ところで、対
フェンリル戦での
アジドマルジド院長のセリフに興味深いものがある。このセリフは
フラッド詠唱時のものである。
遊びはここまでだ!
常夜なる魔よ、俺とともに有れ!
闇牢で
魔力を少なからず失ったであろう弟子
アジドマルジド院長に、この手袋を貸し与えたのだとしたら・・・。あくまでも推測の域を出ないが、そう考えると興味深い。