日本神話に登場するアメノワカヒコという神が用いた弓。
アメノワカヒコは葦原中国（日本）を平定するために高天原から遣わされ、その際に
天の鹿児弓と天の羽渡矢を授かったが、大国主の娘シタテルヒメと結婚し、8年たっても高天原に戻らなかった。その上、戻ってこない理由を尋ねるために遣わされた雉を授かった弓矢で射殺してしまった。
その矢は高天原まで飛んで行き、タカミムスビという神が「アメノワカヒコに邪心があるならばこの矢に当たるように」と誓約をして下界に落とすと、矢は寝所で寝ていたアメノワカヒコの胸に刺さり、アメノワカヒコは死んでしまったという。
また、中江岩戸神楽という神楽の演目の中には、八百万の神々が鹿狩りに使用する
天の鹿児弓と天の羽渡矢
を持って、荒ぶる神々を斬り鎮めるというものがある。
